白湯ダイエットは簡単に実践でき、女優やモデルの方も取り入れる、人気のダイエットになっています。
しかし、正しい知識に基づいて実践しないと、白湯を飲んでもカラダが変わらずに終わってしまいます。
確実に痩せられるように、白湯の本当のダイエット効果を紹介します。
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.白湯ダイエットとは
白湯ダイエットとは、文字通り、白湯を飲むダイエットです。
白湯とは、何もいれていない水を沸かしたお湯のことです。
1.1一般的な白湯ダイエットのやり方
実践方法
一般的な白湯ダイエットのやり方は、一言でいうとこれだけです。
● 白湯を飲む
このように、非常にシンプルな方法です。
白湯の飲み方
白湯の飲み方としては、いろいろな情報があります。
朝一で飲むと日中の代謝が上がるので良い、ミネラルウォーターが良い、ヤカンで沸かすのが良いなどなど。
いろいろな情報がありますが、白湯ダイエットについては、間違った情報が多くあります。
特に、白湯の効果自体が、あまり正しく説明されていない状況です。
この記事で、白湯の本当のダイエット効果と、確実に痩せる方法を紹介します。
1.2間違いだらけの白湯ダイエット
魔法のダイエット
白湯ダイエットでは、白湯を飲むと体が温まり、代謝が上がって痩せると言われます。
食事をガマンしたり、運動をしたりする必要がないため、簡単に出来るダイエットとして人気になっています。
白湯を飲むだけで痩せるというのは、魔法のようなダイエットです。
間違ったダイエット
しかし、残念ながら、白湯を飲むだけでは痩せられません。
これは、魔法のダイエットではなく、間違ったのダイエットなのです。
○○するだけダイエットというのは、【ラクに痩せたい】という願望につけこんだ情報が多くあります。
白湯ダイエットでは、一見合理的に見える説明がされますが、残念ながらほとんどが間違っています。
間違った情報に騙されてしまうと、いくら努力をしても、カラダが変わらずに終わってしまいます。
そうならないように、正しいダイエット方法を紹介します。
2.白湯ダイエットの効果
2.1白湯で代謝が上がるか
白湯ダイエットのほぼすべての記事で、【白湯を飲むと、体が温まって代謝が上がる】という効果が紹介されます。
しかし、これは完全に間違っています。
そもそも代謝とは
白湯の本当のダイエット効果を紹介する前に、そもそも、代謝という言葉の意味をご存知でしょうか?
代謝というと、【細胞が生まれ変わること】というイメージが強いかもしれません。
それも代謝の1つですが、ダイエットで言う代謝とは、エネルギー代謝のことを言います。
エネルギー代謝とは、【エネルギーを持つ物質が、エネルギーを生み出して、別の物質に変わる】ことです。
簡単な別の言葉でいうと、エネルギー代謝=カロリー消費です。
代謝が上がる場合
白湯ダイエットでは、白湯で身体を温めると、代謝(カロリー消費)が上がると言われます。
確かに、体温が上がると代謝が上がる場合があります。
それは、体が熱を作ることによって、体温が上がる場合です。
体温は、筋肉や内臓などの活動によって作られます。
そして、その活動が活発になって体温が上がった場合、カロリー消費は多くなっています。
因果関係としては、
カロリーを使う活動が増える→体が温まる
となります。
カロリーを消費する活動が活発になって体が温まると、消費カロリーは増えている、という当たり前の話です。
白湯と代謝の関係
一方、白湯で体が温まる場合はどうでしょうか?
体温が上がっても、それは白湯の熱を体が受け取っただけです。
消費カロリーが増えて体が温まったわけではありません。
正:活動が活発になって体温が上がると、消費カロリーが増えている。
誤:白湯の熱で体温が上がると、消費カロリーが増える。
白湯で代謝が上がるというのは、因果関係を取り違えた説明なのです。
消費カロリーは、何でもいいから体を温めれば上がる、というわけではありません。
白湯に消費カロリーを上げる効果はありません。
体温と代謝の関係
体温が上がると、若干、心臓の活動が活発になって消費カロリーが上がる可能性はあります。
体温が上がった場合、それを発散させるために、血流が増えるからです。
ただ、それで消費カロリーが上がったとしても、ごくわずかです。
逆に、白湯で体が温まると、体温を作る必要性がなくなります。
そうすると、体温を作るための活動が自動的に減って、消費カロリーは下がります。
実際、夏と冬で比べると、冬の方が基礎代謝は高くなります。
それは、冬は冷たい空気が体温を奪っていくので、体温を作る必要性が増えるからです。
昔の実験では、夏と冬で基礎代謝の差が10%ぐらいありました。
最近は、空調の影響で、季節ごとの室内の気温差が小さくなっています。
それでも、夏と冬で、5%ほど基礎代謝の差が残っています。
体温とダイエット
体温は必要に応じて作られて、自動で調整されるものです。
そして、白湯の熱によって体を温めることは、むしろ消費カロリーを下げる行為です。
といっても、それを気にして白湯を避けるほど、消費カロリーは下がりません。
ダイエットを実践する上では、【体を温める・温めないは特に気にしない】というのがベストです。
2.2白湯のデトックス効果
白湯を飲むと、有毒物質を体から排出するデトックス効果があると言われます。
本当に、白湯にはデトックス効果があるのでしょうか?
デトックス効果の根拠
白湯のデトックス効果は、何とも言えません。
というのは、有毒物質やデトックスについて、明確な根拠がないからです。
この手の健康情報は、明確な根拠がないままに紹介されてしまいます。
そして、効果があるのかあやふやな商品・サービスを売るときの宣伝文句に使われます。
有毒物質やデトックスというのは、特に根拠がなく、否定も肯定もできない状況です。
少なくとも肯定する根拠がないので、プレズ<Plez>では、デトックスは特にススメていません。
2.3脂肪燃焼効果はあるか
白湯ダイエットでは、体が温まることによって脂肪燃焼効果があると言われます。
【燃焼】というと、なんとなく体温が高い方が良さそうな気もします。
白湯の脂肪燃焼効果
実際のところ、白湯に脂肪燃焼効果はありません。
脂肪が燃焼されるのは、体温が上がった時ではなく、エネルギーを使う時です。
つまり、カロリー消費が増えなければ、体温が上がっても、特に脂肪燃焼は増えないということです。
体温を上げても、脂肪燃焼効果はありません。
脂肪燃焼を増やすためには、体を温めることのではなく、体を動かして消費カロリーを増やすことが必要です。
脂肪の分解と燃焼
体温が上がると血行が良くなり、そうすると、血中に脂肪が溶け出しやすくなります。
しかし、血中に脂肪が溶け出しても、燃焼されないと脂肪はなくなりません。
カロリー消費がないと、脂肪は減らず、溶けだした脂肪はまた体脂肪に戻ります。
ちなみに、脂肪を空気中で燃やした場合と、体内でエネルギーとして使った場合、こちらの同じ反応が起こっています。
● 脂肪と酸素と結びつく→エネルギーが作られて、水と二酸化炭素になる
体内での脂肪燃焼も、空気中の燃焼と同じ反応をしていますが、もちろん体内で炎が出るわけではありません。
空気中では高温によって燃焼が起こるので、炎が出ます。
一方、体内では、酵素というものによってこの反応が起こっています。
2.4白湯のダイエット効果
白湯に痩せる効果はありません。
しかし、白湯をダイエットに役立てられる可能性はあります。
白湯でダイエットをサポート
白湯でダイエット効果を狙う場合、
● 満腹感を得る
● 空腹感を紛らわす
これによって、食事のカロリーを下げることが必要です。
白湯を飲むと胃が少し膨れますので、食事の満腹感を早く得られることがあります。
また、食間に飲むと、若干空腹を紛らわして、ストレスを軽くすることもできます。
正しい白湯ダイエットのやり方
白湯を飲んでも、いつも通りの食事をすると、全く痩せる効果はありません。
しかし、白湯を飲んで満腹感を得て、食事のカロリーを下げられれば、ダイエット効果があります。
白湯に直接のダイエット効果はありませんが、間接的にダイエットをサポートできることはあります。
痩せるかどうかは他の食事次第ですが、白湯によって、食事のカロリーを減らせることがあります。
このように、白湯の効果を正しく理解して、ダイエットにうまく取り入れましょう。
2.5白湯の作り方・量・飲むタイミング
白湯の飲み方については、いろいろな情報があります。
白湯をどう作るのがいいか、いつ飲めばいいか、どれぐらい飲むといいかなど、いろいろな説明がされます。
白湯の飲み方
白湯の飲み方は、結論から言うと、何でも大丈夫です。
白湯自体に特にダイエット効果はないので、水道水を沸かしてもミネラルウォーターで作っても一緒です。
ヤカンで沸かしても、ポットで沸かしても、レンジで温めても、何でもOKです。
50℃でも70℃でも構いません。
食事前に飲んでも、食間に飲んでも、朝飲んでも夜に飲んでも大丈夫です。
効果のあることだけに集中する
白湯を飲むことによって、他の食事のカロリーを下げれば、痩せることができます。
そして、白湯そのものはダイエット効果がないため、飲み方を細かく気にする必要はありません。
正しい知識があれば、意味のないことに対して努力をせずに済みます。
白湯以外も飲める自由なダイエット
白湯で得られるダイエット効果は、満腹感を得る・空腹感を紛らわす、この2つです。
この目的からすると、白湯でなくても大丈夫なことが分かります。
お茶でもブラックコーヒーでも紅茶でも、効果は同じです。
【カロリーがほとんどない飲み物を飲む】ことで、白湯と同じ効果が得られます。
正しい知識があれば、ムダなことをしないだけでなく、選択肢を増やして、飲み物を楽しみながら自由にダイエットができます。
2.6白湯の効果
白湯はダイエットのサポートに使うこともできます。
しかし、白湯自体に痩せる効果はありません。
白湯に限らず、ダイエット業界では、間違った情報が大半を占めています。
そういった情報は、【努力をせずにラクに痩せたい】という願望につけ込んでいます。
何も努力をせずに痩せることはできません。
最小限で大丈夫ですが、痩せるには努力が必要です。
努力をするつもりだけど、どうしたらいいか分からないという方は、ぜひ【3.効果的なダイエットのやり方】をご覧ください。
そこで、本当に効果的で、最小限の努力で痩せられる方法を紹介します。
3.効果的なダイエットのやり方
間違った情報に騙されず、本当にカラダを変えることの出来る方法を紹介します。
一過性や気休めの方法ではなく、確実にカラダを変えられる、本質を押さえたダイエット方法を紹介します。
3.1ダイエットの本質
ダイエットについてはいろいろな情報があふれていますが、こちらがダイエットの本質です。
● 摂取カロリー<消費カロリー
この状態を作れば、体脂肪は自然に減っていきます。
カロリーを抑えると体脂肪が減る
摂取カロリーとは食事から摂るエネルギー、消費カロリーとはカラダが使うエネルギーです。
体脂肪とは、体が貯めている、カロリーのカタマリです。
消費カロリーが摂取カロリーより多いと、カロリーのカタマリである体脂肪を使い、体脂肪は自然に減っていきます。
ダイエットの本質と白湯の効果
ダイエットの本質は、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
これを白湯に当てはめてみましょう。
白湯を飲んで体を温めても、消費カロリーは上がりませんでしたね。
また、白湯のカロリーはゼロなので、摂取カロリーには影響しません。
そのため、白湯が直接ダイエットに影響することがありません。
しかし、満腹感などで他の食事のカロリーが減ると、摂取カロリーを下げられます。
このように、ダイエットの本質を踏まえると、白湯の本当のダイエット効果が分かります。
正しい知識があると、【白湯を飲んで、他の摂取カロリーが下がれば痩せる】と正しい判断ができます。
3.2効果的なダイエット
効果的なダイエットは、摂取カロリーを抑えることです。
消費カロリーを上げるのは非効率
食事を100kcal減らしても、運動で100kcal消費しても、ダイエット効果は同じです。
しかし、運動で100kcal消費する方が、食事を100kcal減らすよりも、はるかに時間と労力が必要です。
体重50kgの場合、運動で100kcalを消費するには、ランニングで2km、ウォーキングだと4kmが必要になります。
体脂肪を1kg減らすには、摂取カロリー<消費カロリーを7,000~7,500kcal分作る必要があります。
つまり、ランニングで約150km、ウォーキングだと約300kmもの距離が必要になります。
体重が50kgの人の場合、フルマラソンを3回走っても、まだ体脂肪は1kgも減らないのです。
これではなかなかカラダが変わらず、モチベーションが下がって、ダイエットを止めてしまいますね。
摂取カロリーを抑える方法なら、運動よりもラクに、時間もかけず実践することができます。
消費カロリーを上げなくても痩せる
摂取カロリーを抑えれば、消費カロリーを増やす必要はありません。
脂肪を減らすためには、【有酸素運動で脂肪を燃焼させない】といけないというイメージがあるかもしれません。
しかし、摂取カロリー<消費カロリーになれば、特に運動をしなくても、体脂肪は自然に減っていきます。
体脂肪は、運動をする時以外にも、常にエネルギーとして使っています。
心肺の活動や、体温を作る、立つ・歩くなど、日常生活で体脂肪を使っているのです。
いわば、生きていることが有酸素活動です。
常に体脂肪を使っているので、摂取カロリーを抑えれば、特に運動をしなくても体脂肪は減っていきます。
食事を変えてカロリーを抑える
摂取カロリーを抑えるには、食事を変えることです。
【食事を減らす】のでも【食事をガマンする】のでもなく、【食事を変える】ことです。
食べる量を減らさなくても、食べる内容を変えれば、摂取カロリーは抑えられます。
食事の内容を変えれば、いつもと同じ量が食べられますので、ラクにダイエットを実践できます。
食べる内容を変えると言っても、こんにゃくや野菜だけを食べ続ける訳ではありません。
ポイントを押さえれば、肉やスイーツを食べながら痩せることができます。
食事を変えるダイエットのやり方
食事を変えるのに必要なことは、たった2つだけです。
● スーパーやコンビニで、カゴに入れる食品を変える
● 店で注文を変える
食事を変えるのは、有酸素運動と違って、時間も体力も必要ありません。
高額なダイエット商品を買って、お金を使う必要もありません。
3.3食事を変えるダイエット
牛肉でダイエット
例えば、牛肉を買う時、バラ・ヒレ・モモの3つがあれば、どれを買いますか?
この場合、ヒレかモモをカゴに入れましょう。
それだけで、カロリーを平均50%もカットできます。
バラは脂質が多く高カロリーですが、ヒレとモモは脂質が少なく、比較的低カロリーです。
● バラ:370~520kcal
● ヒレ:130~220kcal
● モモ:180~250kcal
(100g当たり)
牛肉はどれも高カロリーのイメージがあるかもしれませんが、種類を変えることでカロリーを抑えられます。
高カロリーのバラ・ロース・サーロインではなく、カロリーの低いヒレ・モモ・カタを選びましょう。
部位を変えることで、牛肉を食べても痩せることができます。
外食でダイエット
店で唐揚げとチキンステーキがあった場合、どちらを頼みますか?
この場合、チキンステーキを選びましょう。
チキンステーキにするだけで、100g当たり300kcal→200kcalと100kcalカットできます。
さらに、チキンステーキの皮を外すと、もう80kcalカットできます。
唐揚げを皮なしキチンステーキにした場合、それだけで、300kcal→120kcalと60%もカロリーをカットできます。
● 唐揚げ:300kcal
● 皮ありチキンステーキ:200kcal
● 皮なしチキンステーキ:120kcal
(100g当たり)
唐揚げは油で揚げるため、脂質が多く高カロリーです。
一方、チキンステーキは、ほとんど鶏肉だけのカロリーです。
しかも、皮なしチキンステーキの場合、ほとんどがタンパク質のカロリーです。
高タンパク低カロリーの食事ができて、ボディメイクに最適の食事です。
間食でダイエット
小腹がすいたときに食べる間食として、ナッツとアイスキャンディのどちらを選びますか?
100g当たりで、一方は600kcalと非常に高カロリーですが、もう一方は70kcal程度です。
ナッツとアイスキャンディなら、アイスキャンディを選びましょう。
ダイエットの間食でナッツがススメられることもありますが、実は、ナッツはチョコレートよりも高カロリーです。
● ナッツ:600kcal
● アイスキャンディ:70kcal
(100g当たり)
ナッツは水分が少なく、脂質が多いため、非常に高カロリーです。
一方、アイスキャンディは糖質がありますが、ほとんどが水分のため、かなり低カロリーです。
このように、食べるものを変えるだけで、間食や甘いものを食べながら痩せることができます。
効果的なダイエットを実践する
食事を変えて摂取カロリーを抑えるのは、コツをつかめば誰でも実践できます。
白湯を飲んでお腹が膨れるなら、ダイエットのサポートに使うこともできます。
しかし、白湯を飲んで特に食事を変えなかった場合と、白湯を飲まずに食事を変えた場合を比べると、結果は歴然です。
白湯を飲んで食事を変えない場合、カラダは何も変わりません。
一方、カロリーカットのアイデアを積み重ねて、1日に600kcalカットした場合、1ヶ月で体脂肪を2.5kg落とすことができます。
ダイエットの本質が分かっていると、効果的なダイエットを実践できます。
白湯ダイエットまとめ
白湯ダイエットは簡単にできる人気のダイエットですが、残念ながら白湯自体に痩せる効果はありません。
ダイエットの本質は、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
食事の内容を変えて摂取カロリーを抑えると、効果的でラクにダイエットを続けることができます。
そして、白湯は、摂取カロリーを抑えるためのサポートとして活用することもできます。
効果的なダイエットを実践すると、1ヶ月で体脂肪を3kgぐらい落とすことができます。
体脂肪が3kg落ちれば、周りの人に【痩せたね】と言ってもらえるぐらいカラダが変わります。
本質を押さえた効果的なダイエットを実践して、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 白湯に痩せる効果はない。
● ダイエットの本質は摂取カロリー<消費カロリーにすることで、食事を変えて痩せるのが効果的
● 白湯は、摂取カロリーを抑えるサポートとして使えることがある。