ココナッツオイルはダイエットに効果的な、痩せるオイルと言われます。
芸能人やモデルにも、ココナッツオイルを取り入れている方がいて、レシピや使い方が紹介されています。
しかし、ココナッツオイルの本当の効果と正しい使い方は、ほとんど知られていないのが現実です。
ココナッツオイルの正しい使い方を知らないと、痩せないどころか、太ってしまうこともあります。
この記事で、ココナッツオイルの正しい使い方と、本当の効果を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.ココナッツオイルの使い方
ココナッツオイルは、その名の通り、ココナッツから抽出される油です。
食用のほか、洗剤や石鹸にも使われているオイルです。
ココナッツオイルは痩せるオイルと言われ、ダイエット食品としても人気になっています。
1.1よくあるココナッツオイルの使い方
ココナッツオイルは、【摂れば痩せるオイル】と言われています。
そして、「1日に大さじ2~3杯のココナッツオイルを摂るだけで、痩せる効果がある」と言われています。
よく紹介される、ココナッツオイルの使い方がこちらです。
コーヒーに入れる
ココナッツオイルの使い方としてよく紹介されるのが、コーヒーに入れるという方法です。
ホットコーヒーにココナッツオイルを入れるだけという、手軽な使い方です。
ココナッツオイルは、冷やすとバターのように固まる性質があるので、ホットコーヒーに入れるのが一般的な使い方です。
パンに塗る
ココナッツオイルは、パンに塗るという使い方もよく紹介されます。
食パンに、バターやはちみつではなく、ココナッツオイルを塗るという使い方です。
ココナッツオイルを塗ることで、しっとりした食感になり、ココナッツの風味も楽しめます。
そのまま飲む
パンに塗るなど、料理に足す使い方ではなく、そのまま飲むという方法も紹介されています。
ココナッツオイルにあまり味はありませんが、ココナッツの風味を楽しむことができます。
ココナッツオイルは25℃ぐらいで固まるので、寒い時期は、湯銭や少し火にかけると飲めるようになります。
1.2ココナッツオイルの真相
コーヒーに入れる、パンに塗る、そのまま飲むというのが、よく紹介されるココナッツオイルの使い方です。
このように、ココナッツオイルを積極的に摂ることで、ダイエット効果があると言われます。
しかし、ココナッツオイルについて目にするこれらの情報は、ココナッツオイルの本当のダイエット効果を伝えていません。
残念ながら、ココナッツオイルに関するほぼ全ての情報は、間違っているのが現状です。
間違った情報を信じてしまい、積極的にココナッツオイルを摂っても、体は変わらずに終わってしまいます。
むしろ、太ってしまうこともあります。
確実にダイエットに成功できるように、ココナッツオイルの本当の効果を紹介します。
2.ココナッツオイルの真相
ココナッツオイルは痩せるオイルと言われますが、本当のダイエット効果はほとんど知られていません。
努力やお金をムダにしてしまわないように、ココナッツオイルの本当の効果を紹介します。
2.1ココナッツオイルのダイエット効果
ココナッツオイルが【痩せるオイル】と言われるのは、脂質に特徴があるからです。
ココナッツオイルには、中鎖脂肪酸という、普通よりも小さい脂質が多く含まれています。
この中鎖脂肪酸には、体への吸収が早い、エネルギーとして使われるのが早いという特徴があります。
代謝が早く、摂ってもすぐにエネルギーとして使われるので、体脂肪になりにくい油と言われます。
中鎖脂肪酸とダイエット
このように、ココナッツオイルは、体脂肪になりにくいオイルと言われています。
体脂肪になりにくいと言うと、ダイエットには良さそうな気がします。
しかし、実際には、これはダイエット効果とは全く関係がありません。
ココナッツオイルがエネルギーとして使われやすいということは、その分、エネルギーとして体脂肪を使う量が減るからです。
ココナッツオイルと体脂肪
ココナッツオイルを摂る場合と、摂らない場合を考えてみましょう。
普段、体は2,000kcalのエネルギーを使っているとします。
ココナッツオイルを摂らなければ、体脂肪からエネルギーを使い、体脂肪が2,000kcal分減ります。
一方、ココナッツオイルを500kcal分摂った場合はどうなるでしょうか。
ココナッツオイルは、全部エネルギーとして使われるとします。
体が使うエネルギーは2,000kcalと特に変わらないので、ココナッツオイルから500kcal、体脂肪から1,500kcalのエネルギーを使うことになります。
ココナッツオイルを摂らない場合と比べると、体脂肪は500kcal分増えることになります。
つまり、ココナッツオイルを摂った分、体脂肪は増えるということです。
油の種類とダイエット
ココナッツオイルを摂った場合、その分、体脂肪は増えます。
もちろん、エネルギーになりにくいオイルを摂った場合も、体脂肪は増えます。
体脂肪を使う量はあまり減らなくても、摂ったオイルが体脂肪になるので、ココナッツオイルと結果は同じです。
オイルの種類というのは、ダイエット効果と特に関係はありません。
体脂肪は、どれだけ食事でエネルギーを摂るか、どれだけ体がエネルギーを使うかで変わります。
つまり、摂取カロリーと消費カロリーによって体脂肪は変化するのです。
ココナッツオイルを摂ったり、キャノーラ油やごま油をココナッツオイルに変えても、特にダイエット効果はありません。
ダイエットを成功させるポイントは、オイルの種類ではなく、カロリーバランスです。
ダイエットの本質
体脂肪というのは、体が溜めているカロリーのカタマリです。
そのため、摂取カロリー<消費カロリーにすることで、不足したカロリーを体脂肪から使って痩せていきます。
カロリーバランスが、プレズ<Plez>が提唱しているダイエットの本質です。
そして、ココナッツオイルを摂ると、摂取カロリーが増えます。
ココナッツオイルは、100gで約900kcalもある、全食品の中でもトップクラスの高カロリーです。
そのため、ココナッツオイルを積極的に摂ると、ダイエットには逆効果なのです。
2.2ココナッツオイルとケトン体
ココナッツオイルは、中鎖脂肪酸の効果以外にも、「ケトン体を作る作用があるので、ダイエットに効果的」と言われることがあります。
ケトン体というのは、脂質や体脂肪から作られ、体のエネルギーとなる物質です。
「ココナッツオイルを摂れば、脂肪がどんどんケトン体に変わって燃焼されるので、ダイエットに効果的」と言われます。
しかし、これには2つ大きな間違いがあります。
ココナッツオイルとケトン体
1つ目の間違いは、ココナッツオイルの摂取とケトン体が作られることは、特に関係がないということです。
ケトン体は、食事で摂る糖質が、しばらくの間減った時に作られるものです。
普段通りの食事にココナッツオイルをプラスしても、特にケトン体は作られません。
ケトン体とダイエット効果
もう1つの間違いは、ケトン体が作られることとダイエット効果は、特に関係がないということです。
体脂肪は、ケトン体になって使われても、脂肪のまま使われても、特に違いはありません。
脂肪をそのまま使うか、少し加工して、ケトン体に変えて使うかというだけです。
言ってみれば、パンをそのまま食べるか、焼いて食べるかというような違いです。
どっちにしても、同じ量のパンを食べないと、パンは減りません。
そして、【ココナッツオイルを摂る】というのは、【=脂肪を摂る】ということです。
つまり、パンのストックを減らしたいのに、パンをさらに買ってくるようなものです。
当然、パンのストックは増えます。
カロリーの考え方と同じように、やはり、ココナッツオイルを摂らない方がダイエットには効果的なのです。
糖質制限とケトン体
ちなみに、糖質制限で痩せるのは、糖質をカットした結果、自然と摂取カロリーが減るからです。
ケトン体ができるからではありません。
結局、ダイエットはカロリー次第なのです。
プレズ<Plez>のクライアントさんは、ほとんど全員ダイエット中に糖質を摂っていますが、カロリーを抑えることでしっかり体脂肪を落としています。
2.3ココナッツオイルは間違いだらけ?
このように、ココナッツオイルは痩せるどころか、ダイエットには逆効果なのです。
コーヒーに入れるなど、よく紹介されるような使い方では、むしろ摂取カロリーが増えてしまいます。
ダイエット効果以外にも、「ココナッツオイルは、ビタミン・ミネラルなどの栄養が豊富で、美容や健康にも効果抜群の万能オイル」とも言われます。
しかし、実際は、ココナッツオイルにはビタミンもミネラルもほとんどありません。
ビタミンEをわずかに含むだけです。
文部科学省HP:日本食品標準成分表 油脂類
索引番号:1836 ヤシ油
意外かもしれませんが、ココナッツオイルよりも、牛肉の方がはるかにビタミン・ミネラルを含んでいます。
ダイエットに逆効果で、栄養価も低いココナッツオイルが、なぜ「痩せるオイル」や「栄養が豊富で美容・健康に効果的」と言われるのでしょうか?
それには、2つの理由があります。
印象が良くなる
ココナッツオイルがダイエットに効果的と言われる理由の1つは、記事の印象を良くするためです。
「ダイエットの本質はカロリーです」と本当のことを書くより、「ココナッツオイルを摂るだけで痩せる!」と言う方が、インパクトがあって印象も良くなります。
しかし、間違った情報なので、読んだ方の役には立ちません。
ココナッツオイルをたくさん摂っても、痩せないどころか、むしろ太ってしまうこともあります。
また、あまり知られていないような新しい情報を載せる方が、記事が盛り上がります。
よくあるのが、「○○には○○という成分があり、ダイエットに効果的!」というものです。
「ココナッツオイルは代謝されやすい中鎖脂肪酸が豊富で、ダイエットに効果的!」といった具合です。
この手の情報は、読者の印象を良くしたり、興味をあおるための情報で、実際には読んでいる方の利益になりません。
売上を増やす
間違った情報が流されるもう1つの理由は、商品を売るためです。
商品を売るために、「ココナッツオイルはダイエットに効果的!」と記事や広告で宣伝します。
実際にダイエット効果がある商品なら良いですが、ココナッツオイルはむしろダイエットに逆効果です。
このような情報にダマされてしまうと、お金だけ減って、体脂肪は減らずに終わってしまいます。
努力やお金をムダにしてしまわないように、ココナッツオイルの正しい使い方を紹介します。
3.ココナッツオイルの正しい使い方
ダイエットで一番大事なのは、カロリーです。
摂取カロリー<消費カロリーにすることで、自然と体脂肪が減って痩せていきます。
また、体脂肪は多くても1日に100~150g程度しか減らないので、ダイエットは続けることが大事です。
1日に100gしか減らなくても、1ヶ月続ければ、体脂肪を3kg減らすことができます。
続けるためには、ストレスが少なく、楽しくダイエットができることも大事です。
ココナッツオイルの効果的な使い方を把握しておけば、食事を楽しみながら、ダイエットを続けることができます。
3.1ダイエットのアプローチ
ダイエットの本質は、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
そのためには、食事のカロリーを抑えるか、体を動かして消費カロリーを上げる必要があります。
ココナッツオイルは、特に消費カロリーには関係しません。
そして、ココナッツオイルは、摂取カロリーを上げてしまいます。
そのため、摂取カロリーを抑えるには、ココナッツオイルはあまり摂らない方が効果的です。
3.2ココナッツオイルの使い方
摂取カロリーを控えるためには、ココナッツオイルは摂らない方が効果的です。
しかし、ダイエット中にココナッツオイルを摂ってはいけない訳ではありません。
目標の摂取カロリーの範囲内で、ココナッツオイルを使うことはできます。
積極的に摂るのは逆効果ですが、ココナッツオイルの風味が好きなら、適度に使って大丈夫です。
そうすれば、食事を楽しみながらダイエットができます。
例えば、スープやサラダにココナッツオイルの風味を足したい場合、少しだけ入れてしまいましょう。
風味づけ程度であれば、それほど摂取カロリーも上がらず、食事を楽しむことができます。
ココナッツオイルの正しい使い方
● 基本は、ココナッツオイルはあまり摂らないようにする
● ココナッツオイルが好きなら、適度に使い、全体のカロリーは抑えるようにする
ココナッツオイルの間違った使い方
● ココナッツオイルを積極的に摂る
● 今までの食事は変えず、ココナッツオイルをプラスする
ココナッツオイルの使い方まとめ
ココナッツオイルは人気のダイエット食品になっていますが、間違った効果や使い方が広まっています。
実際には、ココナッツオイルは体脂肪を増やしてしまうものです。
間違ったダイエット方法を実践してしまうと、努力をしても体は変わらずに終わってしまいます。
効果的なダイエット方法は、ココナッツオイルを摂ることではなく、摂取カロリーを抑えることです。
正しいダイエット方法を実践すれば、体はどんどん変わっていき、周りの人も痩せたことに気づいてくれます。
ココナッツオイルの正しい使い方を実践してダイエットを成功させ、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● ココナッツオイルはダイエットに逆効果
● ココナッツオイルは、基本的にあまり摂らないようにする
● ココナッツオイルが好きなら、適度に使いながら、トータルのカロリーを抑える