基礎代謝は消費カロリーの大部分を占めていて、ダイエットでもよく注目されるポイントです。
基礎代謝を上げて痩せる、というダイエット方法もよく目にします。
しかし、本当に基礎代謝を上げられる方法は、ほとんど紹介されていません。
一般的に紹介される方法を試しても、基礎代謝は上がらず、痩せられないことがほとんどです。
効果的なダイエット方法を実践すれば、基礎代謝が低い人でも、確実に痩せることが出来ます。
努力をしても痩せないことがないように、基礎代謝を上げる5つの方法の真相と、誰でも痩せられるダイエット方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.基礎代謝を上げる5つの方法の真相
基礎代謝とは、何もしなくても消費するカロリーのことです。
トータルの消費カロリーから、体を動かすために使うカロリーと、食事の消化・吸収に使うカロリーを除いたものです。
基礎代謝には、脳や心肺・肝臓などの臓器の活動や、体温の生成があります。
そして、基礎代謝は消費カロリーの50~70%を占める、大きなものです。
そのため、「大きな基礎代謝を上げることで、痩せやすい体になり、ダイエットに成功できる!」とよく言われます。
しかし、紹介される情報は、何の効果もない方法や、効果の低いものばかりです。
間違った方法を実践してしまうと、いくら努力をしても、体は変わらずに終わってしまいます。
そのような悲しいことがないように、よく紹介される、基礎代謝を上げる5つの方法の真相を解明します。
1.1運動で基礎代謝を上げる
ダイエットの方法で、「運動で基礎代謝を上げて痩せましょう!」と言われることがあります。
ここで、先ほど紹介した、基礎代謝の定義を思い出してみてください。
基礎代謝は、消費カロリーから、体を動かすカロリーと、食事の消化・吸収に使うカロリーを除いたものです。
つまり、運動で使うカロリーは、基礎代謝ではないのです。
情報を発信する人も、自分で何を言っているのかよく分からずに、説明している場合があります。
運動で使うカロリーは、活動代謝と言います。
運動で消費カロリーは上がりますが、基本的に基礎代謝は上がりません。
まぁ痩せるのであれば、基礎代謝でも活動代謝でも、何でもいいと思います。
ただ、運動は時間や労力が必要な割に、それほど消費カロリーは上がりません。
体重が50kgの人が体脂肪を1kg落とすには、ランニングで150km、ウォーキングだと300kmぐらい必要になります。
そのため、基礎代謝うんぬんに関わらず、運動はあまり効果的な方法ではないのです。
ダイエットをするためには、運動よりもっと効果的な方法があります。
1.2食事・食べ物で基礎代謝を上げる
「食べる物や食事の仕方によって、基礎代謝を上げることが出来る」という情報もけっこう目にします。
確かに、食べ物の消化・吸収にエネルギーを使ったり、アルコールで体温が上がるなど、食事で消費カロリーが上がります。
ただ、これも運動と同様です。
食事に関するカロリー消費は、基礎代謝に含まれません。
食事誘発性熱産生という、小難しい名前の消費カロリーです。
そして、ほぼ全ての食べ物は、消化・吸収で使うエネルギーより、食べ物が持つエネルギーの方が上です。
消化・吸収に使うカロリーは、食事で摂るカロリーの10%程度です。
つまり、食べ物で消費カロリーを上げようとすると、どんどん太ってしまうのです。
1.3ストレッチで基礎代謝を上げる
「ストレッチをすると、血行が良くなって基礎代謝が上がる!」と言われることがあります。
確かに、ストレッチで多少血行は良くなりますが、それは一時的なものです。
しかも、血行が良くなっても、基礎代謝は上がりません。
カロリーが消費されるのは、エネルギーが必要な時です。
血行が良くなっても、必要がなければ、カロリーは消費されません。
ストレッチは体を動かすので、多少カロリーの消費はあります。
しかし、ストレッチは運動量がかなり少ないので、1時間やっても50kcal~100kcal程度しか消費しません。
ストレッチで痩せようと思うと、体脂肪を1kg落とすだけでも、70~150時間ぐらいかかるのです。
ストレッチには、基礎代謝を上げる効果・ダイエット効果はほとんどありません。
1.4サプリで基礎代謝を上げる
基礎代謝を上げる・脂肪を燃焼するといったサプリや漢方薬が、いろいろと販売されています。
食品で基礎代謝を上げることが出来ないように、基本的にサプリで基礎代謝を上げて痩せることはできません。
まったく効果がなかったり、あっても体脂肪0.1gというような商品ばかりです。
ダイエット食品・サプリ・器具などに関する情報では、商品やサービスを売るために、ありもしない効果が流されます。
サプリを飲んで痩せたという場合、ウラで食事制限や運動を行っています。
努力をせずに痩せようとすると、間違った情報にダマされて、脂肪は減らないのにお金だけ減ってしまいます。
ダイエットをするのに、努力をすることは必要です。
そして、正しい知識があれば、最小限の努力でダイエットに成功することが出来ます。
1.5筋トレで基礎代謝を上げる
基礎代謝に関して、1番よくある間違いが、「筋トレで筋肉を付けて、基礎代謝を上げて痩せる!」というものです。
「筋肉を付けて基礎代謝を上げて痩せる」というのは、ダイエット・フィットネスでは常識のようにもなっています。
そして、ほとんどのトレーナーが、「筋トレで基礎代謝を上げて痩せましょう」という指導を行います。
しかし、筋肉をやっと1kgつけても、上がる基礎代謝は10~30kcal/日程度です。
根拠論文:The underappreciated role of muscle in health and disease.
しかも、ダイエット中は、ほとんど筋肉が増えません。
もともと、筋肉が消費している基礎代謝は、1日に13kcal/kg程度とわずかなのです。
重量 (kg) | 基礎代謝 (kcal) | 1kg当たり 基礎代謝 (kcal) |
|
---|---|---|---|
骨格筋 | 27.2 | 357 | 13 |
脂肪 | 23.9 | 108 | 5 |
骨 | 5.5 | 13 | 2 |
脳 | 1.5 | 360 | 240 |
心臓・肝臓 脾臓・腎臓 | 2.2 | 620 | 282 |
その他 | 12.5 | 89 | 7 |
source:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25293431
※表は安静時代謝なので、基礎代謝より若干大きい数値です。
筋トレは、やらないよりは、消費カロリーを上げる効果があります。
そして、長期的に、太りにくい体を作るには効果的です。
しかし、筋トレで基礎代謝を上げて痩せるというのは、ほぼ不可能です。
また、「基礎代謝を上げるために、大きな脚の筋肉を鍛えましょう!」などと指導されることもあります。
このように、とりあえず筋肉を増やすことを考えて筋トレをすると、スタイルのバランスが悪くなってしまうこともあります。
筋肉は、ダイエットではなく、ボディメイクのためにつけましょう。
単に筋肉を増やすのではなく、部位ごとのバランスを考えて筋肉を付けることで、キレイな体を作ることが出来ます。
2.基礎代謝を上げる方法
基礎代謝というのは、食事も運動もしていない時に消費するカロリーです。
いろいろな要素で変動しますが、勝手に消費するカロリーなので、意図的に上げることはほとんどできないのです。
ストレッチや食事の仕方など、基礎代謝を上げる方法を試しても、基本的にムダに終わってしまいます。
基礎代謝を上げられるとしたら、①体を大きくする ②室温を下げる という2つぐらいです。
体を大きくしたり、室温を下げると、空気中に逃げる体温が多くなり、自然と体温を作る量が増えるからです。
ただ、体を大きくすると言っても、脂肪で大きくしたのでは意味がありません。
また、筋肉を付けても、上がる消費カロリーはわずかです。
そして、気温を下げても、劇的に消費カロリーが上がるわけではなく、体調を崩す可能性もあります。
つまり、基礎代謝を上げて痩せるというのは、現実的ではないのです。
基礎代謝は消費カロリーの50~70%を占める大きなものですが、ほとんど上げられないのです。
そして、プレズ<Plez>のダイエット方法では、基礎代謝を上げる必要はありません。
基礎代謝を上げなくても、ダイエットはできます。
ダイエットの本質を押さえれば、基礎代謝を上げる努力をするよりも、はるかに効率的に痩せることが出来ます。
3.基礎代謝量を上げないダイエット
基礎代謝は、ほとんど上げることが出来ません。
そして、ダイエットをするために、基礎代謝を上げる必要はありません。
ダイエットで最も大事なのは、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
基礎代謝は、消費カロリーの1つの要素に過ぎません。
基礎代謝が上がらなくても、運動でカロリーを消費するか、食事でカロリーを抑えることで、摂取カロリー<消費カロリーの状態を作れます。
そして、効果的なのは、食事を変えてカロリーを抑えることです。
3.1消費カロリーを上げる効果
消費カロリーは、基礎代謝が50~70%、食事の消化・吸収に使うカロリーが10%ぐらいを占めます。
体を動かすカロリーは20~40%ぐらいと、もともと大きくないのです。
そして、労力をかけて運動をしても、消費カロリーはあまり上がりません。
体重50kgの人の場合、200kcal消費しようと思ったら、2時間ぐらいウォーキングが必要です。
一方、摂取カロリーを抑えるのであれば、飲み物を変えたり、肉の種類を変えるだけで、200kcalぐらいすぐに抑えられます。
効果的にダイエットをするには、体を動かす量を増やすより、食事のカロリーを抑えるようにしましょう。
3.2消費カロリーを上げないダイエット
基礎代謝だけでなく、カロリーは日常生活の中で自然に消費しています。
そして、カロリーを使う時に、体脂肪を燃焼してエネルギーにしています。
そのため、運動をして消費カロリーを上げなくても、食事のカロリーを抑えるだけで体脂肪を落とすことが出来ます。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、消費カロリーを上げるのではなく、食事のカロリーを抑えることで体脂肪を落とします。
基礎代謝を上げる努力よりも、食事のカロリーを抑える努力をすることで、体は確実に変わっていきます。
基礎代謝を上げる方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
基礎代謝を上げるために、サプリを摂ったり、筋トレをやっていた人にとっては、ショックだったかもしれません。
しかし、基礎代謝はほとんど上がらず、上げる必要もないと知ったことで、効果的なダイエットを実践できるようになると思います。
基礎代謝を上げるために行っていた努力を、少し違う方向に変えるだけで、ダイエットは成功します。
しっかり食事を管理すれば、誰でも確実に痩せることが出来ます。
効果的なダイエット方法を実践して、体脂肪を落とし、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 基礎代謝はほとんど上がらない
● 体は自然にカロリーを消費している
● カロリーを使う時に、自然と体脂肪を燃焼している
● 食事を管理して摂取カロリーを抑えれば、基礎代謝を上げなくてもダイエット出来る