ダイエットをしていると、ケトン臭という体臭・口臭が出てしまうことがあります。
ケトン臭の対策として、クエン酸が多い食品や、アルカリ性の食品が推奨されたりしますが、実際はほとんど効果がありません。
ケトン臭が出てしまう原因は、ダイエットのやり方にあります。
どういうダイエットをするとケトン臭が出るかを知っておけば、匂いを出さずにダイエットをするのも簡単です。
この記事で、ケトン臭に悩まないダイエット方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.ケトン臭とは
ダイエットをしていると、ケトン臭という、独特の体臭・口臭が出てしまうことがあります。
これは、甘酸っぱい、フルーツが腐敗したような匂いです。
ケトン臭の原因は、汗や息に含まれる、ケトン体という物質です。
特定のダイエットをして、体内でケトン体が作られると、特有の匂いが出てしまいます。
ケトン臭の原因物質
このケトン体という物質は、脂質やタンパク質から作られ、体のエネルギーになるものです。
しかし、ケトン体は、普段はほとんど作られていません。
ケトン体が作られるのは、いろいろなダイエット方法の中でも、主に特定の2パターンです。
どういうダイエットでケトン体が作られるかを知っておけば、ケトン臭を出さないようにダイエットが出来るようになります。
2.ケトン臭とダイエット
ケトン体が多く作られるのは、食事で摂る糖質が極端に少ないときです。
糖質は、体のエネルギーになる栄養素です。
食事の糖質が少ないと、エネルギーとして使う糖質が足りなくなっていきます。
そうすると、脂質やタンパク質からケトン体を作り、糖質の変わりに使うようになるのです。
普段、脂質やタンパク質がエネルギーになる時は、そのまま燃焼して使われます。
それが、糖質を摂る量が少ないと、一部をケトン体に変換して使うようになります。
そうすると、汗や息に含まれて、匂いの原因になってしまうのです。
2.1過剰なカロリー制限
ひたすら野菜やこんにゃくを食べ続けるなど、過剰なダイエットを行うと、ケトン臭が発生してしまいます。
極端にカロリーを制限すると、糖質も自然に減ってしまうからです。
糖質は、スイーツや果物だけでなく、ご飯・パン・麺類など主食に多く含まれています。
カロリーを極端にカットして、スイーツや主食をほとんど食べない結果、ケトン臭が発生するのです。
過剰なダイエットでは、ケトン臭以外にも、頭痛や倦怠感などの体調不良が起きる場合があります。
また、長い間続けると、際限なく食べてしまう過食症になったり、女性では生理が止まってしまうこともあります。
2.2極端な糖質制限
ケトン臭は、以前は、過剰なダイエットで生じるものとして知られていました。
最近は糖質制限がブームになっている影響で、過剰なカロリー制限でなくても、ケトン臭が出てしまうことがあります。
カロリーをそこそこ摂っていても、1日に20g以下など、糖質を極端に制限すると、ケトン臭が出てしまいます。
糖質制限を続けると、過剰なカロリー制限と同様、体調不良や過食症、生理停止になってしまう人もいて、健康上のリスクもあります。
根拠論文:Low-carbohydrate diets: what are the potential short- and long-term health implications?
3.ケトン臭が出ないダイエット方法
ケトン臭の原因が分かっていれば、匂いが出ないようにダイエットをすることは簡単です。
ケトン臭を出さずに、確実にダイエットに成功できる方法を紹介します。
3.1適度なダイエットでケトン臭を抑える
ケトン臭を出さないためには、適度なダイエットを行いましょう。
カロリーは、ダイエットをする上で、摂ってはいけないものではありません。
ダイエットは、適度にカロリーを取りながら成功できます。
ダイエットのポイント
今までの食事から250kcal減らせば、1ヶ月で体脂肪を1kg減らすことが出来ます。
平均して、普段の食事で男性は2,100kcal、女性は1,650kcalぐらい摂っています。
1ヶ月に2kg減らすぐらいのダイエットであれば、けっこうカロリーを取りながらダイエットが出来ます。
そして、ダイエットのコツは、食べる量を減らすのではなく、食べる物を変えることです。
クリームソースパスタ→トマトソースパスタなど、少し食べる物を変えることで、同じ量を食べながらカロリーをカット出来ます。
適度なダイエットは成功しやすい
1ヶ月で10kg減を目標にするなど、非現実的なダイエットは止めておきましょう。
過激なダイエットによる体重の低下は、体に溜めている糖質や体水分の減少、筋肉の減少の影響もかなりあります。
そして、カロリーはある程度摂った方が、逆にダイエットに成功しやすく、キレイな体を作ることも出来ます。
キレイなスタイルをキープできる
カロリーをある程度摂り、タンパク質をしっかり摂った方が、筋肉をキープしやすくなります。
体脂肪が減っても、筋肉が少ないと、メリハリのない体になってしまいます。
極端に食事を制限すると、タンパク質も減ってしまい、体脂肪と一緒に筋肉も減ってしまいます。
適度にカロリーを減らす方がタンパク質も摂れて、ダイエット中に筋肉をキープしやすくなります。
参考記事:ダイエット・肉体改造に成功するタンパク質の摂り方!
また、適度にカロリーを摂れる方が、心身共にストレスが少なくなります。
そのため、ダイエットを続けやすく、ダイエットに成功しやすいのです。
ダイエット中のストレスが少ないと、終わった後のドカ食いも避けられて、リバウンドもしづらくなります。
参考記事:リバウンドの3つの原因を解明&リバウンドしないダイエット
3.2糖質を摂ってケトン臭を抑える
ケトン臭を防ぐには、カロリーを過剰に制限しないことと同様、糖質も極端にカットしないことが大切です。
糖質制限をする場合は、主食を1日に1食抜く程度がオススメです。
主食を1日に1食抜くだけでも、300~400kcalカットできます。
これだけで、ケトン臭を防ぎながら、1ヶ月で1kg以上体脂肪を落とすことが出来ます。
糖質制限の真相
糖質制限を提唱する医師やトレーナーの中には、「糖質が太る原因」と言う人もいます。
しかし、実際は、糖質ではなくカロリーがダイエットの本質です。
摂取カロリー<消費カロリーにすることで、体脂肪が減って痩せていきます。
糖質制限で痩せるのは、糖質をカットした結果、摂取カロリーが自然と下がりやすいからです。
糖質をカットしても、脂質を摂り過ぎて、摂取カロリー<消費カロリーになると太ります。
逆に、糖質を摂っても、摂取カロリーを抑えればダイエットが出来ます。
そして、適度に糖質を摂りながら痩せる方が、ケトン臭を防ぐことが出来ます。
また、カロリーの範囲内で、自由に食事が出来ます。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、食べてはいけないものはありません。
「外食で食べられるものがほとんどない」と悩む必要もなく、食事を楽しみながらダイエットが出来ます。
参考記事:これが本当の糖質制限!ラクで続く効果的ダイエット方法
糖質制限とケトン体
糖質制限では、「体脂肪がケトン体になって燃焼されるので、痩せやすい」と言われます。
しかし、実際は、体脂肪がケトン体になっても、そのままエネルギーとして使われても、ダイエット効果は同じです。
ケトン体は、体脂肪が少し変化したものです。
体脂肪にしろケトン体にしろ、エネルギーとして使わないと減りません。
ご飯をそのまま食べるか、おにぎりにして食べるか、程度の違いです。
食べる量が変わらなければ、お米が減る量は変わらないですね。
そして、ケトン体にしなくても、体脂肪は常にエネルギーとして使われています。
結局は、どれだけ食事からエネルギーを取り、どれだけエネルギーを使うかが大事なのです。
つまり、摂取カロリーと消費カロリーが重要という訳です。
4.間違ったケトン臭対策
ケトン臭が出てしまう本質は、糖質を摂る量が極端に減って、ケトン体が作られてしまうことです。
ケトン臭を抑える方法は、適度に糖質を摂りながらダイエットをすることです。
しかし、これ以外にも、クエン酸を摂るなどいろいろな対策が紹介されています。
間違った方法を実践してしまわないように、よくある情報の真相を紹介します。
4.1特定の食品を摂ってケトン臭を抑える
ケトン臭を抑えるには、クエン酸を含む梅干し・かんきつ系のフルーツや、アスパラギン酸を含む海藻などをススメられることがあります。
これらの栄養素は、有酸素でエネルギーを生み出す時に材料になるものです。
「材料になる栄養素を多く取ることで、脂肪やタンパク質の燃焼を増やし、ケトン体が作られないようにする」という主張です。
しかし、実際は、クエン酸などを摂っても摂らなくても、糖質を制限すればケトン体は作られます。
クエン酸などは材料になると言うだけで、特に体脂肪などの燃焼を活発にするわけではありません。
そして、これらの栄養素を摂っても、糖質が少ないとケトン体は作られます。
他にも、「ケトン体が作られると血液が酸性に傾くので、アルカリ性の食品を摂るとケトン臭を抑えられる」と言われることもあります。
実際には、アルカリ性の食品を摂っても、ケトン体はなくならないので、ケトン臭は抑えられません。
4.2運動をしてケトン臭を抑える
クエン酸などと同じように、「運動で体脂肪を燃焼すると、ケトン体が作られない」と言われることもあります。
これも同様で、運動をしてもしなくても、糖質を制限すればケトン体は作られてしまいます。
特に、運動にケトン臭を抑える効果はないのです。
また、ダイエットをするのに、運動は必ずしも必要ではありません。
運動は、消費カロリーを高めるのでダイエット効果はありますが、労力の割に効果が低いのです。
体脂肪を1kg落とすだけでも、何十時間も運動が必要になってしまいます。
体脂肪は、心肺を動かす・体温を作る・歩くなど、日常生活でエネルギーとして使い、燃焼しています。
そのため、摂取カロリーを抑えれば、特に運動をしなくても体脂肪は落ちてきます。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、運動ではなく、食事メインで体脂肪を落とします。
参考記事:運動のダイエット効果の真相&楽しく痩せる運動方法!
4.3このような情報に注意
ダイエットには、間違ったいいかげんな情報があふれています。
難しいメカニズムや専門用語を並べられると、正しくて効果がありそうな気がしてしまいます。
しかし、実際は本質を外していて、全く効果がないこともよくあります。
本質が分かっていれば、このような間違った情報にダマされにくくなります。
ケトン臭が出てしまう本質は、糖質を極端にカットすることです。
クエン酸などを摂る必要はありません。
糖質を適度に摂りながらダイエットをすれば、ケトン臭を防ぐことが出来ます。
ケトン臭とダイエットまとめ
いかがでしたでしょうか?
ケトン臭が出てしまう理由が分かれば、防ぐことも簡単です。
ケトン臭を抑えるのに、クエン酸の量を確認したり、食品が酸性かアルカリ性か気にする必要もありません。
適度に糖質を摂れば良いだけです。
そして、その方が食事の自由度も上がり、ストレスも少なく、楽しくダイエットを続けられます。
ダイエットの本質を押さえて、食事を楽しみながらダイエットを成功させ、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● ケトン臭は、糖質を極端に減らして、ケトン体が作られることが原因
● 糖質を適度に摂れば、ケトン臭を抑えられる
● ダイエットの本質はカロリー
● 適度に糖質を摂りながらカロリーを抑えるのが、効果的なダイエット