生理前にいつも1~2kg太ってしまうと悩んでいませんか?
生理中・前に体重が増えて太ってしまう、という悩みを抱えている女性は多くいます。
生理に関連して体重が増加する原因は、ホルモンバランスの変化など色々と紹介されます。
しかし、本当の原因はほとんど知られていません。
そのせいで、「豆乳を飲むと良い」など、効果がないどころか逆効果の方法が紹介されたりします。
生理前に体重が増える本当の理由を知っていれば、その対応策も簡単に分かります。
この記事で、生理で体重が増えるメカニズムと、効果的な対応方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見と医師やトレーナーへの指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.生理前・中に体重が増加して太る理由
生理前に体重が増えて太る原因としては、ホルモンバランスの変化・基礎代謝の低下など、さまざまな理由が言われます。
しかし、本当の理由を説明できている情報はほとんどありません。
まずは、よく目にする情報の真相をお伝えします。
1.1ホルモンバランスの変化
生理前に太る理由として、「プロゲステロンやインスリンといったホルモンが増加して、脂肪を貯えようとする」というものがよく紹介されます。
だいたいの情報で、【ホルモンバランスの変化が原因】という説明がされます。
しかし、生理前に体重が増えるのは、ホルモンバランスの変化によって太るからではありません。
「ホルモンバランスで太りやすくなる」と言われる時に、「具体的にどれぐらい影響があるか」ということは、ほとんど紹介されません。
実は、説明する方も、具体的な影響を知らずに言っているのです。
ダイエットでは、いい加減な情報、間違った情報があふれています。
本物の情報を見つけるポイントの1つは、「具体的な影響・効果を説明しているか」ということです。
女性は、生理周期によって、ホルモンの影響などで基礎代謝が変化します。
この影響は、個人差が大きいですが、だいたい10%ぐらいです。
成人女性の基礎代謝の平均は、1,100kcalぐらいです。
そのため、生理中・前の1日の基礎代謝の低下は、100kcal程度なのです。
これは、ごはん1/3杯ぐらいのカロリーです。
具体的な影響は、体脂肪たった15g分程度なのです。
消費カロリー全体でも、100~200kcal程度です。
ホルモンバランスの変化による消費カロリーの減少はありますが、実際の影響はかなり小さいのです。
参考記事:ダイエットに成功する基礎代謝の活用法、完全ガイド!
1.2生理前は栄養を吸収しやすい?
「生理前は、ホルモンの変化によって栄養を吸収しやすくなり、脂肪を溜めやすい体になる」と言われることがあります。
これも同様に、具体的な影響を見ると、間違っているということが分かります。
脂質・糖質・タンパク質など、カロリーを持つ栄養素の吸収率は、平均して約95%です。
普段から、食事で摂ったものをほぼ全て体に吸収しているのです。
そして、95%が人体の限界なので、実際は栄養の吸収率が上がったりはしません。
そのため、生理前に栄養の吸収率が上がって太る、ということはないのです。
1.3生理前は食欲が増える
生理前になると、食欲が増えて、特に甘いものが食べたくなるということがよくあります。
それが原因で、摂取カロリーが増え、体脂肪が増えやすいというのは事実です。
ただ、少し食べたからといって、短期間で体脂肪が1~2kg増えたりしません。
体脂肪は、1kgで7,000~7,500kcalのカロリーを持ちます。
太るのは、摂取カロリー>消費カロリーになり、余った脂質が体脂肪に合成されるからです。
そのため、体脂肪を1kg増やすには、摂取カロリーを消費カロリーより約7,000kcal多く摂らないといけないのです。
もちろん食べ過ぎには注意ですが、少し食欲が増えたからといって、短期間でこんなに摂取カロリーが増えることはほとんどありません。
せいぜい、1日に+200kcal程度です。
200kcalだと、影響は体脂肪25gぐらいです。
消費カロリーの低下と併せても、影響は50gちょっと程度しかありません。
生理前は、1日で1kgぐらい体重が増えることもあります。
ただ、1日で1kg体脂肪を増やそうと思ったら、ステーキ1kgと米12合ぐらい食べる必要があります。
ダイエットを頑張っても食べ過ぎても、体脂肪は多くて1日に100g程度しか変動しません。
生理前に増える体重は、ほとんどが体脂肪以外の影響なのです。
2.生理前に体重が増えるメカニズム
生理前に体重が1~2kg増えるのは、体脂肪が増えて太ったからではありません。
ほとんどが水分の影響なのです。
水分は体脂肪よりもはるかに変動しやすいものです。
体脂肪は多くても1日に100g程度しか変わりません。
一方、水分は簡単に1~2kg変動します。
食品も約8割が水分で、1日に2~4kg水分を摂っています。
そして、生理前は体が水分を溜めやすくなります。
その影響で、体重が増加するのです。
体脂肪計で測ると、体脂肪率・量も増えているかもしれませんが、それは体脂肪計の誤差です。
体脂肪計は誤差が大きく、体重以外、全然正確な数値を測れないのです。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、体脂肪計は体重計として使います。
生理前に体重が増加するのは、水分が増えることが本当の原因です。
そして、生理後が痩せ期というわけでもありません。
生理後に体重が落ちるのも、生理前に増えた水分が抜けるからです。
生理前後に水分で体重が変化しても、それは太ったわけでも痩せたわけでもないのです。
プレズ<Plez>の女性のクライアントさんからは、ダイエットの経過をチェックするときに、「生理が終わって、体重が落ちてからお願いします!」なんて依頼も来たりします。
見かけの数字が変わるだけなので、残念ながらそれは却下しますが(笑)
生理前後の体重の変化というのは、単に水分が変化しているだけなのです。
3.生理前・中に太る対応策
生理前に水分で体重が増えることの対応策は、簡単です。
気にしないことです。
体重は増えても太ったわけではなく、水分は自然に増えるものなので、特に気にする必要がないのです。
3.1ダイエット≠体重を減らす
ダイエットの目的は、体重を落とすことではありません。
ダイエットの目的は、体脂肪を落とすことです。
キレイなスタイルや健康な体を作るために、体脂肪を落とすことが、ダイエットの目的です。
体重を気にするのは、体脂肪の目安となるからのはずです。
もし、重力がなくなって体重がなくなったとすれば、誰も体重を気にしなくなります。
そうなったとしても、スタイルを良くするために、体脂肪を落としたいと思うはずです。
体重は、あくまでも目安に過ぎません。
そして、その目安が水分で動いても、体脂肪が増えていないなら、特に気にする必要はありません。
大切なのは、体重ではなく体脂肪です。
体重ばかり気にすると、ムダな方法や、むしろスタイルが悪くなる方法を実践してしまうこともあります。
体重はあくまでも目安と考えて、水分による変動を気にしすぎないようにしましょう。
参考記事:生理とダイエットの正しい関係&生理中でも痩せる方法!
3.2生理前・中の豆乳が効果的?
生理前に太る対策・生理後に痩せる方法として良く紹介されるのが、豆乳です。
豆乳を飲むと、イソフラボンが摂れて女性ホルモンが増え、痩せやすくなると言われます。
しかし、これは間違った情報です。
豆乳に特別なダイエット効果はありません。
根拠論文:Effect of Soymilk Consumption on Waist Circumference and Cardiovascular Risks
そして、実は豆乳は100gで46kcalと、コーラとほぼ同じカロリーがあります。
ダイエットに効果的と思って豆乳をたくさん飲むと、逆効果になってしまうのです。
そもそも、生理前に体重が増えるのも、生理後に体重が減るのも、体脂肪ではなく水分の変動です。
そのため、変に体重を増やさない・減らす方法を実践しても、残念ながらムダに終わってしまうのです。
そして、生理前に体重が増加することを特に気にする必要はありません。
ダイエットの本当の目的と、体重の正しい意味を知っていれば、数字の変化や間違った情報に惑わされなくなります。
参考記事:生理前の豆乳はダイエットに逆効果!?生理中に痩せる方法!
生理と体重増加まとめ
いかがでしたでしょうか?
生理前の体重の増加は、特に気にしなくて大丈夫です。
少々食べ過ぎたとしても、体脂肪は短期間で大きく増えないので、気にしすぎる必要はありません。
もちろん、食べすぎには注意しましょう。
ただ、食欲が増えたり甘いものが食べたいなら、少々食べても大丈夫です。
トータルのカロリーが大事なので、他のものを減らして甘いものを食べたり、生理が終わってから節制するという方法もあります。
短期間での体重の変動を気にしすぎると、間違った方法・逆効果のない方法を実践してしまいがちです。
生理前に体重が増加するメカニズムを知って、効果的なダイエットを実践し、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 生理前に体重が増えるのは、ほとんど水分が原因
● 脂肪は短期間ではそれほど増えない
● ホルモンの変化は影響が小さい
● 生理前に豆乳を飲んだり、特別な食事をする必要はない
● 生理前に水分で体重が増えるのは気にしない
プレズ<Plez>のコンサルタントが体重を減らすサポート!