痩せるために、踏み台昇降を行っていませんか?
踏み台昇降はダイエット効果の高い運動と紹介されますが、具体的な効果・正しい効果はあまり知られていません。
そのせいで、踏み台昇降をやっているのに、なかなか痩せられないという悩みはよくあります。
踏み台昇降の正しいダイエット効果と、ダイエットの本質が分かっていれば、痩せるのは難しいことではありません。
この記事で、踏み台昇降の本当のダイエット効果と、誰でも確実に痩せられる方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見と医師やトレーナーへの指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.踏み台昇降の消費カロリー
踏み台昇降は体を動かし、カロリーを消費する運動です。
カロリーを消費することで、脂肪をエネルギーとして使い、痩せていきます。
ただし、踏み台昇降のカロリー消費は、過剰に紹介されることがよくあります。
間違った説明を信じて、過剰な効果を期待してしまうと、思ったほど体が変わらずに終わってしまいます。
まずは、踏み台昇降で具体的にどれぐらいカロリーを消費するかを紹介します。
1.1踏み台昇降のカロリー計算
運動の消費カロリーは、どれだけ体を動かすかで変わってきます。
運動の消費カロリーは、運動量に比例します。
運動量は、体重・運動の激しさ・運動時間の3つで計算できます。
運動の激しさには、メッツという単位を使います。
● 消費カロリー=体重(kg)×(メッツ-1)×時間(h)
メッツ一覧表:国立健康・栄養研究所-身体活動のメッツ(METs)表
メッツには基礎代謝分も含まれるため、運動の消費カロリーを計算するには、メッツから1を引きます。
踏み台昇降の消費カロリーと、体重50kgの人が1時間運動をした場合のカロリーの目安がこちらです。
スピード | 計算式 | 消費カロリー |
---|---|---|
普通 | 体重×2.5×時間 | 125 |
きつめ | 体重×4×時間 | 200 |
1.2 1時間で324kcal消費する?
ネットなどでは、「踏み台昇降は1時間で324kcal消費する!」という情報が広まっています。
1時間で324kcal消費するのは不可能ではありませんが、普通、これほどカロリーは消費しません。
「体重60kgの人が1時間で324kcal消費する」という情報が多いですが、これだけカロリーを消費するには、6.5メッツぐらいの運動が必要です。
6.5メッツというと、全力のウォーキングぐらいの強度です。
普通の人なら、息が上がるぐらいの運動です。
よほど激しく踏み台を上り下りしていないと、ここまでの運動量にはなりません。
普通にやる分には、60kg×2.5×1h=150kcalぐらいの消費カロリーです。
つまり、倍以上の効果が紹介されてしまっているのです。
実践する前に、効果を期待する分には、効果が高いと思う方が嬉しいかもしれません。
しかし、体は期待通りに変わらないので、モチベーションも落ちて、途中で止めてしまいがちです。
そうならないように、しっかり適正な効果を把握するようにしましょう。
2.踏み台昇降のやり方
踏み台昇降は難しい運動ではありません。
やり方は簡単です。
踏み台1つあれば、自宅でも手軽に実践できます。
2.1踏み台昇降のステップ
①まずは右足を踏み台に乗せ、次に左足を台に乗せます。
②最初に台に乗せた右足をおろし、次に左足を下ろします。
③次は、最初とは逆の順番で、左足を乗せる→右足を乗せる→左足を下す→右足を下す
④ ①~③を繰り返す
2.2踏み台の高さ・時間
踏み台昇降の消費カロリーは、運動量に比例します。
消費カロリーを上げるには、踏み台を高くしたり、スピードを上げたり、運動時間を増やすようにしましょう。
特に、何分間やらないといけないという決まりはありません。
踏み台昇降は、空き時間にやったり、テレビを見ながらの「ながら運動」も出来ます。
踏み台は、通販で買えるほか、自分で作ることもできます。
読まなくなった雑誌をガムテープでまとめることで、踏み台を自作も出来ます。
高さは10cm~25cmぐらいが目安です。
自作の場合、高すぎると、崩れる危険もあるので注意しましょう。
3.踏み台昇降のダイエット効果
踏み台昇降は、カロリーを消費する以外に、脚やせ・下半身の引き締めなど、いろいろな効果が謳われます。
しかし、紹介される効果の多くは間違いです。
全くない効果を期待して実践しても、思ったように体は変わりません。
努力をした分確実に体が変わるように、踏み台昇降の正しい効果を紹介します。
3.1脚やせ効果
踏み台昇降でよく言われるのが、脚やせ効果です。
脚の筋肉を中心に使うので、脚やせ効果が高いと言われます。
しかし、実際のところ、踏み台昇降に特別な脚やせ効果はありません。
脚の筋肉を動かす時、脚の脂肪を使っているという訳ではないからです。
筋肉を動かす時にエネルギーとして使う体脂肪は、血液によって運ばれてくる、全身の体脂肪です。
カロリーを消費する踏み台昇降は、間違いなくダイエット効果があります。
しかし、それは全身の体脂肪を落とす効果で、特別な脚やせ効果ではないのです。
参考記事:効果的な脚やせダイエット&足を細くする方法が分かる!
3.2筋トレ効果
踏み台昇降は脚・お尻の筋肉を使います。
そのため、脚・お尻の筋肉を付ける、筋トレ効果があるとイメージされがちです。
完全に間違っているわけではありませんが、10~20cm程度の高さだと、筋トレ効果はほとんどありません。
筋肉の負荷が軽すぎると、筋肉を付ける効果はほとんどないのです。
1分やっても息が切れないぐらいの負荷なら、筋トレ効果はほぼありません。
台を40cm~と高くすれば、筋トレ効果は高くなってきます。
ただ、運動の強度が上がる分、キツイ運動になります。
筋トレ効果を狙うなら、踏み台昇降よりも、しっかりウエイトを使う筋トレの方が効果的です。
参考記事:スクワットをダイエットに取り入れ、美しい体を作る方法!
3.3下半身の引き締め効果
踏み台昇降は脚・お尻の筋肉を使い、高さを上げれば、筋トレ効果もあります。
それによって、下半身の引き締め効果があると言われることもあります。
しかし、踏み台昇降に「引き締め」の効果はありません。
「引き締め」というと「細くなる」というイメージですが、筋肉を使っても、筋肉がギュッと引き締まって細くなることはありません。
筋肉を鍛えると、むしろ筋肉は太くなります。
そして、運動に全身の体脂肪を落とす効果はありますが、部分痩せ効果はありません。
そのため、踏み台昇降に特別な引き締め効果はないのです。
ただし、部位ごとのバランスを考えて適度に付けることで、男性・女性ともキレイなスタイルを作れます。
特に女性にとって、お尻の筋肉は、ヒップラインを作る上で重要な役割をします。
筋肉を細く・小さくするのではなく、鍛えて太く・大きくすることで、キレイなヒップラインを作れます。
source:https://jp.pinterest.com/pin/294634000597711369/
参考記事:効果的なお尻の筋トレ10選で、キレイなヒップを作る!
3.4具体的なダイエット効果
踏み台昇降は、体を動かし、カロリーを消費します。
そのため、間違いなくダイエットに効果があります。
ただし、ダイエット効果は決して高くありません。
踏み台昇降1時間で減る体脂肪は、15~20g程度です。
体脂肪は1kgで7,000~7,500kcalを持っています。
体脂肪はエネルギーとして使うことで減っていくので、体脂肪を1kg減らすためには、7,000~7,500kcalを消費する必要があります。
そして、踏み台昇降を1時間やって消費するカロリーは、100~300kcal程度です。
体重50kgの人の場合だと、普通のペースで踏み台をやるなら、体脂肪を1kg落とすだけで60時間ぐらい必要なのです。
2秒に1回上り下りをすると考えて、10万回ぐらい必要になります。
これでは、努力をしてもなかなか体は変わりません。
踏み台に限らず、運動はあまりダイエット効果が高くないのです。
そのため、運動で痩せようとしても、なかなか痩せられません。
体が変わらないので、途中でモチベーションも下がり、止めてしまいがちです。
それでは、痩せるには半端じゃない努力が必要かというと、そういう訳ではありません。
ダイエットの本質と効果的なダイエット方法を知っていれば、踏み台昇降を行うより、はるかに効率的に痩せることが出来ます。
努力をした分、確実に痩せられるように、効果的なダイエット方法を紹介します。
参考記事:運動のダイエット効果の真相&楽しく痩せる運動方法!
4.効果的なダイエット方法
運動をすることは、ダイエット方法の1つに過ぎません。
そして、運動よりも効率的に痩せられる方法があります。
4.1ダイエットで大切なこと
ダイエットで最も大切なのは、摂取カロリー<消費カロリーの状態を作ることです。
体脂肪は、エネルギーとして消費されることで減っていきます。
摂取カロリー<消費カロリーにすることで、不足したエネルギーを体脂肪から使うようになり、痩せていくのです。
プレズ<Plez>のダイエット方法は、このカロリーバランスを主軸にします。
踏み台昇降などの運動は、消費カロリーを高めるので、ダイエット効果があります。
ただ、必要な労力を考えると、上がる消費カロリーが少ないのです。
そのため、体脂肪を1kg落とすだけでも、気の遠くなるような時間・回数が必要になってしまいます。
4.2効果的なダイエット
摂取カロリー<消費カロリーの状態を作るのに効果的なのは、食事のカロリーを抑えることです。
食事のカロリーを抑える方が、運動よりもはるかに効率的です。
食事のカロリーを抑えるといっても、過酷な食生活を送らないといけない訳ではありません。
炭水化物・ステーキ・スイーツ・お酒などを楽しみながら、痩せることも可能です。
ポイントは、カロリーが低いものを選ぶことです。
カロリーが低い物を選べば、食べる量を減らさずにダイエットを出来ます。
例えば、サーロインではなくヒレにすることで、ステーキ100gを食べても、カロリーは半分以下になります。
100gで200kcalぐらいカットできるので、これだけで、踏み台昇降1~2時間の効果があります。
甘い物でも、ケーキではなくゼリー、アイスクリームではなくアイスキャンディを選ぶことで、カロリーをカットできます。
そして、体温を作ったり、心肺の活動、立つ・歩くという日常の動作で体脂肪をエネルギーとして使っています。
そのため、食事のカロリーを抑えて摂取カロリー<消費カロリーの状態を作れば、特に運動をしなくても、体脂肪は落ちていきます。
プレズ<Plez>のクライアントさんは、多くの方が、筋トレ以外ほとんど運動をしていません。
それでいて、平均して月に体脂肪△3kgペースのダイエットに成功されています。
ダイエットのポイントは、運動ではなく、食事のカロリーを抑えることなのです。
頑張って踏み台昇降を行うよりも、食事をしっかり管理することで、確実に体を変えられます。
参考記事:ダイエットを成功に導くカロリーの扱い方!
踏み台昇降とダイエットまとめ
いかがでしたでしょうか?
踏み台昇降をやっている人、これからやろうと思っていた人は、効果が低いと知ってショックだったかもしれません。
しかし、効果的なダイエット方法を知ったことで、確実に体を変えていけると思います。
痩せるポイントは、食事にあります。
食事のカロリーを抑えることで、効率的に、摂取カロリー<消費カロリーの状態を作れます。
踏み台昇降を取り入れる場合、ダイエットのメインではなく、調整として使うことがオススメです。
ついつい食べ過ぎた場合に消費したり、あらかじめ運動しておいて好きなものを食べたり、といった使い方がオススメです。
ダイエットの本質が分かっていれば、このような調整も自由にできます。
正しい知識を身につけて、しっかり食事を管理して踏み台昇降を上手く取り入れ、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 踏み台昇降はカロリーを消費するのでダイエット効果がある
● 踏み台昇降のダイエット効果は高くない
● 特別な部分痩せ・引き締め効果はない
● 食事のカロリーを抑えることが効果的
● 踏み台昇降を食事の調整として取り入れるのが、上手い使い方