スクワットは、男性・女性ともに、美しい体を作るのに効果的なトレーニングです。
スクワットをダイエットに取り入れると、単に痩せた身体よりも、キレイな体を作ることができます。
しかし、スクワットには、ほとんどダイエット効果はありません。
痩せるためにスクワットを頑張っても、体脂肪はほとんど減らずに終わってしまいます。
スクワットを上手くダイエットに取り入れて、キレイな体が手に入るように、スクワットの効果の真相と効果的なダイエット方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.スクワットのダイエット効果
スクワットは、「筋肉をつけて基礎代謝を上げるので、ダイエットに効果的」と言われます。
「腹筋を500回よりも、スクワット15回の方がダイエットに効果的!」と紹介されることもあります。
確かに、スクワットは、美しい体を作るのに効果的なトレーニングです。
しかし、痩せるために行っても、その目的はほとんど達成できません。
スクワットのダイエット効果は、間違っている情報がほとんどです。
ダイエットに成功するためには、もっと大事で効果的なポイントがあります。
努力をムダにしてしまわないように、スクワットのダイエット効果の真相をお伝えします。
1.1スクワットの基礎代謝アップ効果
スクワットで一番よく言われるダイエット効果が、「筋肉をつけて基礎代謝を上げる」というものです。
スクワットは、大きな脚の筋肉を鍛えられるので、代謝をアップさせる効果も高いと言われます。
筋肉と基礎代謝
筋肉をつけて基礎代謝を上げて痩せると言うのは、ダイエット・フィットネスの業界では常識のようにもなっています。
しかし、結論から言うと、筋肉をつけて基礎代謝を上げても、ほとんどダイエット効果はありません。
「スクワットで代謝を上げて痩せましょう」という情報は多いですが、「どれだけ代謝が上がるか」という情報は、ほとんど紹介されません。
実は、筋肉を1kgつけて上がる基礎代謝は、1日にたった10~30kcal程度なのです。
根拠論文:The underappreciated role of muscle in health and disease.
スクワットで筋肉が増えるペース
筋肉をつけるには、ある程度の期間が必要です。
筋肉を1kg付けるには、男性で1ヶ月、女性で2ヶ月ぐらい必要です。
しかも、脂肪が付くぐらいカロリーを取らないと、筋肉はほとんど増えません。
脂肪を減らすために脂肪が付くぐらいカロリーを取る、というのは完全に遠回りです。
スクワットをやり続けても、ほとんど基礎代謝は上がらず、ダイエット効果はほとんどないのです。
参考記事:基礎代謝を上げる5つの方法の真相を解明!
1.2スクワットの消費カロリー
ダイエットは、摂取カロリー<消費カロリーにすることが本質です。
スクワットは体を動かして、カロリーを消費するので、ダイエットに効果はあります。
しかし、具体的な効果を見ると、スクワットのダイエット効果はかなり低いことが分かります。
スクワットの消費カロリー計算
運動の消費カロリーは、運動量に比例して高くなります。
体重・激しさ・運動時間の3つで、消費カロリーを計算することができます。
激しさには、メッツという係数を使います。
メッツ一覧表:国立健康・栄養研究所-身体活動のメッツ(METs)表
消費カロリーは、
体重(kg)×(メッツ-1)×時間(h)
で計算できます。
スクワットのメッツは、5~6ぐらいです。
体重50kg、メッツが5で30分行ったとすると、
50×(5-1)×0.5=100kcal
となります。
スクワットの具体的な効果
100kcalというと、体脂肪14gぐらいのダイエット効果です。
つまり、体重50kgの人が体脂肪を1kg落とすには、35時間もスクワットをしないといけないのです。
これは、なかなかできるものではありません。
毎日30分やっても、体脂肪を1kg減らすのに2ヶ月以上かかるのです。
スクワットは少し消費カロリーを高めますが、効果的なダイエット方法ではないのです。
1.3スクワットの脚やせ効果
スクワットは、脚の筋肉を使うので、脚痩せ効果があると言われます。
脚を動かすと脚が痩せる、というイメージを持っている人は、トレーナーの中にも多くいます。
しかし、実は、スクワットに脚痩せ効果は全くありません。
スクワットの脂肪燃焼効果
ダイエットをして痩せていく場合、体脂肪は全身まんべんなく落ちていきます。
筋トレや運動をした場合も、全身の体脂肪をまんべんなく使います。
つまり、スクワットをしても、脚の脂肪が落ちるわけではないのです。
脚の体脂肪を落とすのに効果的なのは、摂取カロリー<消費カロリーにして、全身の体脂肪を落としていくことです。
スクワットで脚が引き締まる?
ダイエット・フィットネスでは、「筋トレをして引き締めましょう!」とよく謳われます。
この【引き締める】というのは、実際はかなり曖昧な言葉です。
筋トレをしても、別に、緩んだ脂肪や筋肉がギュッと締まるということはありません。
また、脂肪が優先して落ちるわけでもありません。
そして、筋トレは、むしろ筋肉を太くする行為です。
といっても、ダイエットでスクワットをするのがダメという訳ではありません。
女性でも、スクワットで適度に筋肉をつけると、キレイなラインを作れます。
スクワットでスタイルを作る方法は、【3.スクワットのボディメイク効果】で紹介します。
参考記事:効果的な脚やせダイエット&足を細くする方法が分かる!
2.スクワットなしでダイエットする方法
ダイエットをするのに、スクワットは必要ありません。
労力や時間を使う割に、あまりダイエット効果がないからです。
ダイエットをするには、もっと効果的でラクな方法があります。
2.1効果的なダイエット方法
ダイエットの本質は、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
摂取カロリーは食事から摂るエネルギーで、消費カロリーは体が使うエネルギーです。
体脂肪はカロリーのカタマリです。
そのため、摂取カロリー<消費カロリーにすると、不足分を体脂肪から使い、自然と痩せていきます。
そうすると、脚の脂肪も減っていき、自然と脚痩せも出来るのです。
ダイエットと運動
スクワットでダイエットをしようと思うと、体脂肪を1kg落とすだけで、何十時間も必要になってしまいます。
これは、特にスクワットの消費カロリーが低いという訳ではありません。
運動は労力や時間が必要な割に、ダイエット効果が低いのです。
他の運動で体脂肪を落とすにしても、かなりの労力が必要になります。
体脂肪を1kg落とすためには、体重が50kgの人の場合、ランニングで約150km、ウォーキングだと約300kmが必要になってしまいます。
運動は消費カロリーを高めますが、具体的に見ると、ダイエット効果はかなり低いのです。
参考記事:運動のダイエット効果の真相&楽しく痩せる運動方法!
食事を変えるダイエット
ダイエットは、運動よりも、食事のカロリーを抑える方が効果的です。
運動で1kcal消費するよりも、食事で1kcal抑える方が効率的に実践できるからです。
オススメのダイエット方法は、食事を変えてカロリーを抑えることです。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、運動ではなく、食事で体脂肪を落とします。
食事をカロリーが低いものに変えれば、食べる量を減らさずにダイエットができます。
例えば、唐揚げをチキンステーキに変えるだけで、カロリーを30%ぐらいカットできます。
100gで見ると、300kcal→200kcalちょっとと、100kcalぐらいカロリーを抑えられます。
さらに、チキンステーキを皮なしにすれば、もう100kcalカットできます。
100g当たりで、唐揚げ300kcal→皮なしチキンステーキ100kcalちょっとと、スクワット1時間分ぐらいのカロリーをカットできます。
このようなアイデアを使えば、食事を楽しみながらダイエットができます。
2.2筋トレをする目的
ダイエットをすると、体脂肪と一緒に、筋肉も自然と落ちてしまいます。
だいたい、体脂肪と筋肉は3:1の割合で減っていきます。
筋肉が減ってしまうと、体脂肪が少なくても、メリハリのない体になってしまいます。
そこで、ダイエットで筋肉が減らないようにするのが、筋トレとタンパク質です。
筋トレとタンパク質摂取を併せると、筋肉をキープしたままダイエットが出来ます。
プレズ<Plez>では、筋トレは痩せるためではなく、筋肉をキープしたまま痩せるために行います。
参考記事:ダイエットと筋トレで美しい体を作る!キレイに痩せる方法
3.スクワットのボディメイク効果
スクワットは、ダイエットのためではなく、筋肉によるボディメイクのために実践しましょう。
筋肉を適度につけると、メリハリのあるキレイな体を作れます。
筋肉をキープしたままダイエットをすれば、筋肉のラインが浮かんできて、体脂肪減+筋肉増になったように体が変化します。
3.1筋肉によるボディメイク
スクワットは、ダイエット効果はありませんが、筋肉を付けてラインを作る効果があります。
スクワットをすると、やらない場合に比べて脚は太くなります。
男性だと、筋肉で太くなるのはそんなに気にならず、むしろ良いかもしれません。
しかし、女性の場合、【太くなる】という言葉を聞くと、心配になってしまうかもしれません。
筋肉とサイズ
女性の場合、「筋肉が太くなる」と聞くと、スクワットをするのが不安になるかもしれません。
しかし、その心配は無用です。
ちょっとやったぐらいで、ムキムキになったり、見た目に太くなるぐらい筋肉が付くことはありません。
脚にしても他の部位にしても、太くなるとしたら、その原因はほぼ100%体脂肪です。
筋トレは筋肉を付けて太くする行為ですが、そのペースはかなりゆっくりです。
スクワットで脚が細くなることはありませんが、逆に、そう簡単には、太くなるほど筋肉はつきません。
筋肉がつくペース
女性の筋肉が付くペースは、しっかりカロリーをとっても、1ヶ月で0.5kgぐらいです。
1日にすると、15g程度です。
十分と思えば、そこで止めれば大丈夫です。
しかも、ダイエット中はほぼ筋肉は付きません。
ダイエットしながらスクワットをやった場合、体脂肪が落ちることで、脚は細くなっていきます。
スクワットをしながらダイエットをしたクライアントさんも、全員、脚のサイズが減って細くなっています。
3.2スクワットでラインを作る
筋肉は、バランスを考えながら適度につけることで、キレイな体のラインを作ることができます。
もちろん、男性は適度に筋肉がある体がカッコイイですが、女性も筋肉によってキレイなラインを作ることができます。
スクワットで脚痩せが出来なくても、ダイエットと組み合わせると、キレイな脚のラインになります。
こちらの画像を見ると、普通の人よりもかなり筋肉が付いていますが、細くてキレイなラインなのが分かると思います。
筋肉が少ない方と比べてみましょう。
source:https://www.wwdjapan.com/83326
筋肉がない分脚は細いですが、筋肉がある脚だと、付け根から膝の方へスッと細くなるラインになります。
どちらが良いかは好みですが、1枚目のようなラインを目指すなら、ぜひスクワットを実践しましょう。
3.3スクワットのヒップアップ効果
スクワットは、脚以外にも、お尻の筋肉をつける効果があります。
スクワットをすることで、ヒップアップや、丸いキレイなお尻を作ることができます。
スクワットで使う筋肉
スクワットでは、主に2つの関節を動かします。
1つはヒザ関節、もう1つは股関節です。
ヒザを伸ばすには、太もも(前)を使います。
そして、股関節を伸ばすために、お尻・太もも(裏)・腰を使います。
スクワットでは、脚だけではなく、お尻の筋肉を鍛えることもできるのです。
スクワットでヒップアップ
お尻は、筋肉量が一番顕著に現れる部位です。
お尻の筋肉をつければ、丸くキュッと上がったヒップラインを作ることができます。
source:https://jp.pinterest.com/pin/294634000597711369/
短期間ではなかなかここまで変化しませんが、スクワットを頑張れば、このような変化が現れます。
参考記事:効果的なお尻の筋トレ10選で、キレイなヒップを作る!
4.効果的なスクワットのやり方
スクワットは、脚やお尻のラインをキレイにする効果があります。
正しくトレーニングができれば、ボディメイクに非常に効果的です。
しかし、せっかくのスクワットも、やり方を間違えると効果が半減してしまいます。
そこで、努力をした分しっかり体が変わるように、効果的な実践方法を紹介します。
ジムで実践する方法から、自宅でできる種目までありますので、ぜひ試してみてください。
4.1スクワットの実践方法
まずは、スクワットの基本のやり方を紹介します。
基本ができていれば、他のバリエーションも実践しやすくなります。
正しいフォーム
鍛えたい筋肉に効かせるにも、ケガを防止するにも、正しいフォームで行うことが大事です。
スクワットはしゃがんで立つだけですが、いくつかポイントがいくつかあります。
特に、ヒザ・腰に負担がかかるので、ケガをしないようにポイントを押さえて実践しましょう。
フォームのポイント
● ヒザが内側に入ったり、外に向いたりすると、ヒザ関節に負担がかかってしまいます。
つま先の向きとヒザの向きを合わせるようにします。
source:https://forum.bodybuilding.com/showthread.php?t=150924933
● ヒザが前に出すぎると、ヒザ関節に負担がかかってしまいます。
お尻を後ろに引いていき、ヒザをあまり前に出さないようにします。
少し上体を前に倒すと、姿勢を維持しやすくなります。
● ヒザの角度が浅いと、筋肉を一部しか使わず、効果も低くなってしまいます。
トレーニング効果を高めてバランス良く筋肉をつけるには、太ももが地面と平行になるよりも、もう少し深く下ろすのが目安です。
● 腰・背骨に負担がかからないように、背中を丸めず、アーチを保ちます。
立って背筋を伸ばしている時の上半身の姿勢を、そのまま維持してスクワットを行うイメージです。
● 筋肉で上体を支えて、背骨に負担がかからないように、腹圧をかけます。
腹圧とは、お腹周りの筋肉に、内部からかかる圧力のことです。
お尻を締め、腹筋に力を入れたまま、腹式呼吸で息を吸います。
そうすると、上体が筋肉で安定します。
スクワットのやり方
筋トレは、フォーム以外にも、ペース・負荷・回数が大事な要素です。
いくら正しいフォームでトレーニングが出来ても、ペースなどがマズいと、効果は一気に下がってしまいます。
トレーニングをするペースは、週に2回がオススメです。
筋肉を成長させるには、筋肉を使い切ることが大事です。
毎日トレーニングをすると、疲労回復が追い付かず、筋肉を使い切ることができません。
一方、ペースが遅すぎると、あまりトレーニング効果を得られません。
その兼ね合いで、週に2回が効果的です。
負荷は、10回ぐらいで限界が来るような高負荷で行いましょう。
何十回も出来るような重さだと、最後の数回がツラすぎて、なかなか筋肉を使い切れません。
負荷を上げる方が、ツラそうに見えて、実際はラクに筋肉を使い切れます。
簡単に負荷を上げられる方法を、【4.2スクワットのバリエーション】で紹介します。
セット数は、少なすぎると筋肉を使い切れず、多すぎると、効果が上がらないのに疲労ばかり溜まってしまいます。
その両方を考慮して、セット数は4セットが効果的です。
参考記事:毎日の筋トレは逆効果!?確実に筋肉が成長する方法!
4.2スクワットのバリエーション
スクワットは、ウエイトを使ったりフォームを変えることで、負荷や使う筋肉を変えられます。
ジムで行う場合だけでなく、自宅でもいろいろなバリエーションを実践できます。
ジムで行うスクワット
ジムで行う場合、バーベルやマシンを使えます。
設備が整っているので、負荷の調整もやりやすく、マシンによっては狙った筋肉にピンポイントで効かせることができます。
後ほど紹介する【自宅で行うスクワット】を、もちろんジムで行うこともできます。
● バーベルスクワット
代表的な、負荷を高めたスクワットです。
脚・お尻だけではなく、背中(脊柱起立筋)を鍛えることができます。
フォームが難しいですが、マスターできれば、多くの筋肉を一気に鍛えられます。
● スミスマシンスクワット
上下の軌道が固定された、スミスマシンで行うバーベルスクワットです。
軌道が固定されているため、フォームが安定しやすく、フリーのバーベルより安全に実践できます。
安定している分、背中の筋肉への効果は少し減ります。
● レッグプレス
スクワットの代わりになる、マシントレーニングです。
初心者でも安全にトレーニングができ、狙った筋肉に効かせやすくなります。
背中はあまり鍛えられませんが、脚・お尻を集中的に鍛えることができます。
自宅で行うスクワット
バーベルやマシンがなくても、自宅で効果的にスクワットを行うことができます。
ぜひ試してみてください!
● ブルガリアンスクワット
片足をイスなどに乗せて行うスクワットです。
お尻を使う比率が少し高くなります。
ブルガリアンスクワットなら、家庭でも簡単に負荷を上げることができます。
● ワイドスタンススクワット
脚を大きく開いて行うスクワットです。
ヒザの方向に合わせて、つま先を外に開くようにします。
普通のスクワットよりも、お尻と内ももをよく使います。
● ゴブレットスクワット
胸の前でダンベルを抱えて行うスクワットです。
ダンベルを両手に持って行う方法もあります。
ダンベルがあれば、家でも加重をしたスクワットが行えます。
ダンベルは、こちらの重さを変えられるものがオススメです。
プレズ<Plez>では、公正な立場から正しい情報を発信し、純粋にオススメのものを紹介できるよう、アフィリエイトを行っておりません。
購入いただいても、プレズ<Plez>に一切の利益が入らないようにしています。
お米やペットボトルを詰めたバッグなど、身近なものをウエイトにすることもできます。
スクワットのダイエット効果まとめ
いかがでしたでしょうか?
しっかりフォームをマスターしてスクワットを行えば、多くの筋肉を効果的に鍛えることが出来ます。
スクワットにダイエット効果はほとんどありませんが、ダイエットに取り入れれば、キレイなラインを作ることができます。
男性が筋肉質な体を作れるだけでなく、女性がキレイな脚・お尻のラインを作ることが出来ます。
細いだけでなく、メリハリのある体を目指すなら、ぜひスクワットを実践してみてください。
後から振り返ってみれば、きっと実践して良かったと思えるはずです!
この記事のポイントまとめ
● スクワットは、筋肉をつけて、キレイな脚・お尻のラインを作ることができる
● スクワットは、ダイエットにはあまり効果がない
● スクワットは多くの筋肉を鍛えられる、効率的な種目
● 色々なバリエーションがあり、自宅でも効果的なトレーニングができる