お風呂はダイエット効果が高いと言われ、色々な入浴方法が紹介されています。
しかし、お風呂のダイエット効果に関しては、ほぼ100%の情報が間違っています。
間違ったダイエット情報にダマされてしまうと、どれだけ入浴方法を工夫しても、体は変わらずに終わってしまいます。
努力をした分確実に痩せられるように、お風呂のダイエット効果の真相と、誰でも痩せられる方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.お風呂ダイエットとは
お風呂ダイエットとは、その名の通り、お風呂に入るダイエット方法です。
お風呂に入るだけで簡単に痩せると言われ、ネットや雑誌などでもよく紹介されています。
よく「お風呂に入ると、20分で300~400kcal消費する!」と言われます。
お風呂は血行を促進し、代謝を上げる効果があるので、ダイエットに効果的と言われています。
2.お風呂ダイエットの真相
お風呂に入るだけで痩せられるとしたら、非常に簡単で理想的なダイエットです。
しかし、お風呂に入るだけで痩せるなんてことはありません。
お風呂に関して紹介される、ほぼすべての情報は間違っています。
実際に、プレズ<Plez>でクライアントさんに指導前のカウンセリングをする際にも、「お風呂にも毎日しっかり入るようにしていますが、全然痩せません」という悩みを伺ったことは何度かあります。
一方、「しっかりお風呂に入るようにして、痩せたことがあります」と伺ったことは一度もありません。
お風呂はリフレッシュ効果があるので、ストレス解消などの目的で、色々工夫するのは良いと思います。
しかし、ダイエットのためにお風呂に入っても、体は全く変わらずに終わってしまいます。
間違った方法を実践してしまわないように、お風呂のダイエット効果の真相と、効果的に痩せる方法をお伝えします。
3.お風呂の代謝アップ効果
お風呂について最もよく言われるダイエット効果が、「体を温めて代謝をアップさせる」というものです。
お風呂ダイエットに関するだいたいの情報で、この代謝アップ効果が謳われます。
まずは、この代謝アップについて、真相を解明していきます。
3.1お風呂と代謝
○○を食べて代謝をアップ!○○には代謝を上げる効果がある!というのをよく目にしませんか?
この代謝アップというのは、効果がないダイエット方法でよく使われる謳い文句です。
まず、ダイエットでいう代謝とは、エネルギー代謝、つまりカロリー消費のことです。
カロリー消費が増えると、体脂肪を燃焼する量も増え、痩せる効果があります。
問題は、果たして、お風呂に入ってカロリー消費が増えるかという点です。
3.2体温と代謝
代謝は、体温との関係がよく取り上げられます。
「体温が1℃上がると、基礎代謝が約15%上がる」とよく言われています。
確かに、体温と代謝が関係することがあります。
それは、体が熱を作って、体温が上がる場合です。
体がエネルギーを消費して熱を作り、体温が上がる場合、当たり前ですが消費カロリーは上がっています。
一方、お風呂で体が温まる場合はどうでしょうか?
体温が上がるのは、体がお風呂の熱を受け取っているだけです。
そこにカロリー消費はありません。
そのため、お風呂で体が温まっても、消費カロリーは上がらないのです。
正:基礎代謝が15%上がるぐらい熱を作ると、体温は1℃上がる
誤:体温が1℃上がると、基礎代謝が約15%上がる
つまり、体温が上がって代謝が上がるというのは、因果関係が逆なのです。
3.3血行と代謝
体温と代謝については、「体温が上がると血行が良くなって、代謝が上がる」と言われることもあります
体温と同様、血行と代謝はほとんど関係がありません。
体温が上がると、熱を発散するために血管が広がって、血行が良くなります。
そして、影響はそれだけです。
血行が良くなっても、筋肉や内臓などの活動は、必要がなければ活発になりません。
つまり、血行が良くなっても消費カロリーも増えないのです。
3.4お風呂の消費カロリー
よく、「お風呂は20分で300~400kcal消費する」と言われます。
20分で300~400kcalの消費というと、マラソン選手が競技中に消費するぐらいのカロリーです。
お風呂に入るだけで、アスリートと同じカロリー消費があるのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
消費カロリーは、メッツという係数を使って、目安を計算することが出来ます。
メッツ一覧表:国立健康・栄養研究所-身体活動のメッツ(METs)表
メッツは、実際のカロリー消費を測定・計算して、設定されています。
消費カロリーは、体重(kg)×(メッツ-1)×時間(h)で計算できます。
お風呂に入るメッツは1.3です。
体重50kgの人が20分入浴をする場合、
50×(1.3-1)×1/3=5kcal
というように、たった5kcalしか消費しないのです。
お風呂に入るときは座っているので、横になるよりカロリーを消費する、というだけなのです。
しっかり根拠を確認すると、お風呂に入ると代謝が上がって痩せるというのは、完全に間違っているということが分かります。
4.お風呂でかく汗のダイエット効果
体温や血行以外にも、「お風呂で汗をかくとダイエット効果がある!」と言われることがあります。
汗とダイエット効果についても、なかなか正しい情報がない状況です。
正しいダイエット方法を実践できるように、汗をかくことの効果の真相を解説します。
4.1汗のダイエット効果
汗をかくと、体重は落ちます。
これは、体から水分が抜けるからです。
体脂肪が落ちて体重が落ちる訳ではありません。
そして、水分を摂ると、すぐに元に戻ります。
体重は、長期的に見ると体脂肪と連動して動きます。
しかし、短期的に見ると、体重は体脂肪と関係なく動きます。
それは、体脂肪よりも、水分などが大きく変動するからです。
水分は増えたり減ったりしても、すぐに元に戻ります。
そのため、長期的に見ると、体重は体脂肪量と連動して動くのです。
4.2汗の代謝アップ・デトックス効果
体重が減る以外にも、汗をかくと、デトックスや代謝アップの効果があると言われます。
このデトックスというのは、ダイエットや美容・健康でよく言われるものです。
しかし、デトックスには明確な根拠がありません。
アルコールなどの中毒者が、体から中毒物質を抜くことを、デトックスと言うことがあります。
一方、普通の人が、水を飲んだり汗をかいたりして毒素を排出し、ダイエットや健康に効果的、というのは特に根拠がないのです。
汗の成分は99%が水分で、他の物質はほとんど含まれていません。
そして、汗をかくのは水分を体外に出すだけなので、特にカロリー消費もないのです。
体温と代謝の関係と同じように、体が熱を作って体温が上がり、それを下げるために汗をかく場合は、消費カロリーが上がっています。
一方、お風呂でお湯の熱を受け取って汗をかく場合は、特にカロリー消費はありません。
つまり、お風呂に入って汗をかいても、特にダイエット効果はないのです。
参考記事:ホットヨガのダイエット効果を徹底解明&痩せるやり方!
5.お風呂でのマッサージ・運動のダイエット効果
入浴によるダイエット効果以外にも、「お風呂でマッサージをするとむくみが取れる」、「お風呂で腹筋運動を行うと脂肪燃焼効果が高い」と言われることがあります。
果たして、お風呂でマッサージや運動をするとダイエット効果が高いのか、真相を解説します。
5.1マッサージのダイエット効果
お風呂で血行が良いときにマッサージをすると、むくみが取れたり、脂肪燃焼効果が高いと言われます。
しかし、普通、むくみはごく一時的なものです。
疾患でなければ、筋肉を動かさないことによって、水分がたまることむくみの原因です。
少し歩くなど、筋肉を動かせば、むくみは解消します。
特に、お風呂でマッサージをする必要はありません。
また、血行が良いときにマッサージをしても、特に脂肪燃焼効果はありません。
脂肪を燃焼するには、脂肪が分解→血中に溶けて流れる→エネルギーとして燃焼
というステップが必要です。
血行が良くなると、脂肪は少し分解されやすくなります。
しかし、マッサージは手を動かすだけで、ほとんどカロリー消費が上がらず、特に脂肪の燃焼は増えません。
消費カロリーを上げて燃焼を増やさないと、溶け出した脂肪はまた脂肪に戻ります。
脂肪を燃焼するには、マッサージではなく、消費カロリーを上げることが必要なのです。
そのため、マッサージに特にダイエット効果はないのです。
参考記事:脂肪燃焼の7つの誤解を解消&効果的なダイエット方法!
5.2お風呂で運動するダイエット効果
マッサージ以外にも、お風呂で腹筋運動などをすると、脂肪を燃焼しやすいと言われます。
確かに、体を動かすと、消費カロリーが増えて脂肪を燃焼するので、ダイエット効果はあります。
しかし、お風呂に入っているときに運動をしても、大した効果にはなりません。
もともと、運動はダイエット効果が高くないのです。
体重50kgの人が体脂肪を1kg落とすには、ランニングで約150km、ウォーキングで約300kmが必要です。
その上、浴槽で運動をしても大して動けないので、ランニングよりもはるかに運動量が減ります。
銭湯で水泳でもしない限り、お風呂で100時間運動をしても、体脂肪は1kgも減りません。
ちなみに、銭湯で水泳をしても、体脂肪を1kg落とすだけで30時間ぐらい必要なので、確実に出禁になります。
運動は、ただでさえ効果が低いのに、浴槽でやるとさらに効果が低くなってしまいます。
ダイエットをするのに、お風呂も運動も必要ありません。
運動よりも、もっと効果的に痩せる方法があります。
6.効果的なダイエット方法
ダイエットは、ポイントが分かれば、誰でも確実に痩せることが出来ます。
努力をした分確実に痩せられるように、正しいダイエット方法を紹介します。
6.1ダイエットのポイント
ダイエットの目的は、体脂肪を落とすことです。
そして、体脂肪を落とすのに最も大事なことは、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
摂取カロリー<消費カロリーにすると、不足したエネルギーを体脂肪から使い、痩せていくのです。
運動は、消費カロリーを上げるのでダイエット効果があります。
しかし、痩せる方法はそれだけではありません。
食事のカロリーを抑えて、摂取カロリー<消費カロリーの状態を作ることで、体脂肪は落ちていきます。
体は、心肺の活動・体温の生成・日常の動作などで体脂肪を使っているので、特に運動をしなくても、摂取カロリーを抑えれば痩せることが出来ます。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、筋トレは、体脂肪を落とすためではなく筋肉でスタイルを作るために行います。
しかし、基本的に、有酸素運動は実践いただいていません。
にもかかわらず、食事指導をしっかり守っていただいた方は、1人の例外もなく痩せています。
効果的にダイエットをするポイントは、食事のカロリーを抑えることなのです。
参考記事:運動のダイエット効果の真相&楽しく痩せる運動方法!
6.2食事を変えるダイエット
食事で痩せるポイントは、食事を変えてカロリーを抑えることです。
食べる量を減らすのではなく、食べる物を低カロリーに変えることで、食べる量を減らさずにダイエットが出来ます。
と言っても、ひたすらこんにゃくや野菜を食べ続ける訳ではありません。
ご飯や肉、時にはスイーツやお酒を楽しみながら、ダイエットができます。
例えば、ご飯も、普通に炊かずにおかゆにすることでカロリーをカットできます。
同じお茶碗1杯を食べても、カロリーを約60%カットできます。
水分で量が膨らむため、同じ量を食べても、カロリーが半分以下になるのです。
おかゆが好きじゃない、普通のごはんを食べたいと言う場合は、おかずや間食、飲み物のカロリーをカットしましょう。
例えば、唐揚げや天ぷらなどの揚げ物を、煮物や焼き物に変えるだけで、100g当たり約100kcalカットできます。
何のカロリーをカットするかも、好みに合わせて自由に選べます。
また、トータルのカロリーを抑えれば、食べてはいけないものはありません。
好みや都合に合わせて食べる物を選べるので、自由に楽しくダイエットが出来ます。
7.ダイエットでの正しいお風呂の入り方
ダイエットで大事なのは、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
そして、効果的なのは、食べる物を変えてカロリーを抑えることです。
お風呂にダイエット効果はありません。
そのため、特にお風呂の入り方を工夫する必要はありません。
お風呂でマッサージするとリフレッシュできる、長い時間半身浴をするのが好きなどの場合は、行っていただければ大丈夫です。
そうでなければ、お風呂は普通に入れば大丈夫です。
長時間半身浴をしても、繰り返し入浴をする高温反復浴というものを試しても、ダイエット効果はありません。
お風呂がダイエットに効果的という情報は、ダイエットに必要のない入浴剤の宣伝とセットで流されることもあります。
意味のないことにお金を使ったり、努力をする必要はありません。
お風呂の入り方に気を使うことを止めて、食事のカロリーを抑えるようにすれば、体はどんどん変わっていきます。
努力した分だけ、確実に体脂肪が落ちて、理想のスタイルに近づいていきます。
お風呂ダイエットまとめ
いかがでしたでしょうか?
お風呂にダイエット効果があると思って、色々な工夫をしていた人にとってはショックだったかもしれません。
しかし、お風呂のダイエット効果の真相と、正しいダイエットを知ったことで、効果的な方法を実践出来ると思います。
食事のカロリーを抑えるようにすれば、誰でも確実に痩せることが出来ます。
正しいダイエット方法を実践して、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● お風呂に入っても、代謝は上がらない
● ダイエットで、摂取カロリー<消費カロリーにすることが大事
● お風呂でマッサージや運動をする必要はない
● 食事を変えてカロリーを抑えるのが、効果的なダイエット
はじめまして。
「入浴することによって体温が上昇し代謝がよくなり、痩せる」という理論は間違っているのだとこの記事を読んでよくわかりました。
ダイエットの目的としてではなく、単純にむくみを解消する目的で入浴することは正しいのでしょうか?
「入浴によって体温が上昇し、血行がよくなりむくみが取れる」という認識は間違っていますか?
ダイエットのためではなく、仕事が終わると脚がパンパンなので純粋にむくみを取りたいのです。
お返事いただけましたら幸いです。
矢口さま
はじめまして。
コメントありがとうございます!
むくみは、筋肉を動かさないこと・疲労物質の蓄積・疾患など、いくつか原因があります。
疲労物質の蓄積であれば、入浴による血行促進によって効果があるかと思います。
こちらは経験則も大きいので、実際に効果があれば実践いただくという形がオススメです。
また、立ち仕事など、疲労によるむくみは通常一時的なものなので、休息によってもかなり解消出来ると思います。
こちらの記事も参考になるかと思います。
足のむくみを解消して、キレイな脚を作る方法!
万代様、お返事ありがとうございます。
数日前にこのサイトを拝見して、とてもシンプルなダイエット法で、運動が苦手な私にとってとても取り組みやすいダイエットだなと思い、「摂取カロリー<消費カロリー」を意識して毎日生活しております。
あとは、たんぱく質を摂取することも意識し、筋トレも行うようにしています。
このダイエットなら楽しく続けられそうです。
1、2ヶ月後の自分が楽しみで仕方がありません(笑)
このサイトを見つけることができてよかったです。
ありがとうございます。
これからもご活躍をお祈りしております!
矢口さま
コメントありがとうございます!
お役に立てましたようで、ダイエットPlezで正しい情報を発信していく励みになります。
これからの体の変化が楽しみですね!