ダイエットに成功するために、体重をどう使えばよいかご存知ですか?
体重はダイエットで一番よく使われる指標ですが、正しい使い方はあまり知られていません。
体重を落とすことを目的にダイエットをすると、判断を間違えたり、思っていた体にならないこともあります。
体重を気にしすぎると、逆にダイエット失敗する可能性があるのです。
この記事で、ダイエットと体重の正しい関係、そしてダイエットに成功する体重の使い方を紹介します!
この記事は、科学的な知見と医師やトレーナーへの指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.標準・美容・モデル体重の計算
ダイエットでは、体重を落とすことが重視されます。
そして、標準体重・美容体重など、いろいろな指標が使われます。
まずは、よく使われる指標の計算方法を紹介します。
1.1標準(適正・平均)体重の計算
標準体重は日本人の平均的な体重で、最も健康的と言われています。
こちらが標準体重の計算フォームです。
標準体重は平均的というだけで、特に、良いスタイルになれるという基準ではありません。
多くの場合、お腹周りなどにある程度脂肪が残ってしまいます。
プレズ<Plez>のクライアントさんでも、標準体重だと、「もう少し体脂肪を落としたい」と希望される方が多くいます。
1.2美容(理想)体重の計算
キレイなスタイルを作る指標としては、よく美容体重が使われます。
美容体重になるとかなり体脂肪も少なく、男女とも、スリムな印象になります。
1.3モデル体重の計算
美容体重よりもさらに低い指標として、モデル体重というものがあります。
モデル体重だと、女性でもかなりスレンダー、男性だとガリガリの印象になってきます。
また、体重・体脂肪を落としすぎると、健康を損なってしまう可能性があります。
過度に細いスタイルにこだわったり、過激なダイエットを行うのは危険です。
頭痛や倦怠感など体調が悪くなったり、摂食障害という病気になってしまうこともあります。
プレズ<Plez>でダイエット指導を受けられる方の中にも、過去に、極端なダイエットをして生理が止まった経験のある方もいらっしゃいます。
モデル体重とはいうものの、海外のファッションショーには、「BMIが18(モデル体重)以下のモデルを採用しない」というものもあります。
まともなトレーナーであれば、低すぎる体重・過激な食事制限はススメません。
特に女性にとっては、脂肪を減らしすぎない方が、女性らしいラインを作れます。
適度にダイエットを行う方が、キレイで健康的な体を作れるのです。
参考記事:理想の体重は?標準・美容・モデル体重の計算・使い方!
2.体重の使い方
このように、体重はダイエットの基準として使われます。
そして、体重を落とすためにダイエットを行っている人も多いと思います。
しかし、ほとんどの場合、体重を落とすためにダイエットをするのは間違っています。
体重を落とすことが目的になるのは、ボクサーの計量ぐらいです。
ダイエットの目的は、体重ではなく、体脂肪を落とすことです。
ダイエットは、キレイなスタイルや健康な体を手に入れるために、体脂肪を落とすことが目的です。
そして、体重は体脂肪量と連動することもあれば、全く関係なく動くこともあります。
長期的に見ると、体重は体脂肪だけでなく、筋肉量によっても変化します。
2.1筋肉と体重
体重は体脂肪量だけでなく、筋肉量によっても変動します。
筋肉が落ちれば、当然体は軽くなります。
この場合、体重が落ちたからと言って、キレイなスタイルになる訳ではありません。
むしろ、スタイルは悪くなってしまうことがほとんどです。
男性も女性も、バランスを考えて適度に筋肉を付けることで、キレイな体を作れます。
ダイエットをして体脂肪を落としても、筋肉も減ってしまえば、メリハリがなくなったりたるみが残ってしまったりします。
ところが、体重ばかり見ていると、筋肉が落ちた場合も数値は良くなってしまいます。
体重は筋肉によるボディメイクが考慮されないどころか、逆効果になりかねません。
ダイエットは、体重を落とすことを目的にするのではなく、体脂肪を落とすことを目的にしましょう。
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また、体重を短期的に見ると、体脂肪・筋肉よりも水分量によって変動します。
2.2水分と体重
体重は1日でかなり変わることがあります。
1日の中でも、1~2kgぐらい変化があります。
これは、体脂肪が1~2kg変化している訳ではありません。
ほとんどが水分の変動です。
体脂肪は、ダイエットを頑張っても食べ過ぎても、多くて1日に100g程度しか変わりません。
一方、水分は簡単に1~2kg変わります。
1日に摂る水分と食事は、合わせて2~4kgあります。
食事も、重量の約8割が水分です。
「食べていないのに体重が変わらない」「食べ過ぎた翌日に2kg太った」「ダイエットを始めてすぐに2kg痩せた」
これらは、ほとんどが水分の影響です。
「ダイエットで停滞期が来て痩せなくなる」というのも、ほとんどの場合、実は水分による体重の錯覚なのです。
体脂肪が落ちているのに、体重が減っていないので、痩せないように思ってしまうだけです。
しっかりダイエットをしていれば、体脂肪は落ちています。
参考記事:トレーナーも知らないダイエットの停滞期の乗り越え方!
2.3ダイエットと体重
体重を気にしすぎると、判断を誤ったり、モチベーションを落としてしまうことがあります。
体重はダイエットの成果を完璧に表すものではありません。
あくまでも、目安として使いましょう。
「体脂肪は多くて1日に100gしか減らない」と言われると、少ないと思うかもしれません。
しかし、これを1ヶ月続ければ、体脂肪は3kg減るのです。
体脂肪が3kg減れば、周りの人に気づいてもらえるぐらい体が変わります。
3.体重計・体脂肪計の使い方
それでは次に、具体的にどう体重を使えば良いかを紹介します。
ダイエットでは、体重計だけでなく、体脂肪計が使われることもよくあります。
体重と併せて、体脂肪計の正しい使い方も紹介していきます。
3.1体重計に乗るペース
体重計に毎日乗る必要はありません。
毎日体重計に乗ったり、1日に何回も測っても、ほとんど水分の変動しか分かりません。
そして、その変動を気にしてしまうと「食べるとすぐに太るから食事は100gまで」など、間違った判断をしかねません。
体重計に乗るのは、1週間に1回で大丈夫です。
そして、週単位・月単位の変動を見ましょう。
特に、測る時間・状態を合わせておくと、水分の影響を減らして、体脂肪の変動が分かりやすくなります。
オススメは、朝起きて、排尿後、何も口にしていない状態での測定です。
コンディションを合わせて、中・長期の体重の変動をみることで、ダイエットの成果を把握しやすくなります。
3.2体脂肪計の真相
体脂肪は多くても1日に100g程度しか変動しません。
しかし、体脂肪計で測った体脂肪量・体脂肪率は、大きく変動しているかもしれません。
これは、体脂肪計の誤差です。
体脂肪計は実際の体脂肪量を測っているわけではなく、身長・体重・体に流した電気の抵抗などから、推定計算をしています。
この推定計算は、機種によってバラバラです。
しかも、電気抵抗と体脂肪の関係は、かなり個人差があります。
そのため、体脂肪計は誤差が大きく、正確な体脂肪量を測定できないのです。
体脂肪計の測定を気にしすぎると、体重以上に判断が狂ってしまう可能性があります。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、体脂肪計は体重計として使います。
体脂肪率などのデータは使わず、体重だけをチェックするようにしましょう。
参考記事:体脂肪計・体組成計は使うな!痩せる体脂肪率の使い方
3.3体重以外のチェック方法
中・長期的に体重を見ると、体脂肪の変化を把握しやすくなります。
それでも、体重の変動には筋肉量の影響もあり、水分の影響も多少残るので、体脂肪量の変化と完璧に連動するわけではありません。
そこで、もう2つの項目をチェックしておくのがオススメです。
それは、見た目とサイズの変化です。
キレイなスタイルを作りたい場合、最も大事なのは見た目の変化です。
ダイエットの開始時点で写真をとっておいて、後から見比べれば、変化が分かりやすくなります。
ただ、見た目だけでは、細かい変化が正確に分かりづらいものです。
そこで、サイズも測定しておくと、体の変化を正確に把握できます。
ウエスト・お尻・脚といった、体脂肪の変化が表れやすい箇所を測っておくのがオススメです。
参考記事:正しいウエストの測り方&くびれを作るダイエット方法!
また、プレズ<Plez>が作成した、体脂肪の変化を的確に表せる指標があります。
筋肉量の影響が少なく脂肪量の影響が大きい、ウエストサイズを使用した指標です。
男性で45以下、女性で40以下が痩せている基準です。
4.体重の減らし方・増やし方
ここまでで、体重の正しい使い方、そして体脂肪の変化を把握する方法がお分かりいただけたと思います。
それでは次に、どうすれば体脂肪を減らせるかを紹介します。
中には、痩せすぎで悩んでいて、体脂肪をつけたい人もいるかもしれません。
そこで、ダイエット方法と併せて、キレイな体を作れる増量方法も紹介します。
4.1効果的なダイエット方法
体脂肪を落とすために最も大事なことは、摂取カロリー<消費カロリーの状態を作ることです。
体脂肪は、体が溜めているエネルギーのカタマリです。
そのため、摂取カロリー<消費カロリーにすると、不足したエネルギーを体脂肪から使い、痩せていくのです。
痩せるために効果的なのは、食事のカロリーを抑えることです。
運動も効果がありますが、なかなか効果が低いものです。
体重50kgの人が体脂肪を1kg落とすには、水泳で50km、ランニングで150km、ウォーキングで300km、自転車だと450kmぐらい必要です。
一方、食事であれば、牛肉のバラやロース100gをヒレやモモに代えるだけで、運動1時間分ぐらいの効果があります。
食事の方が時間もかからず、忙しくても実践でき、効果的に痩せることが出来ます。
参考記事:ダイエットを成功に導くカロリーの扱い方!
4.2筋肉を減らさないダイエット
ダイエットをして痩せると、体脂肪と筋肉は3:1ぐらいの割合で減ってしまいます。
これは、食事で痩せても運動で痩せても、あまり変わりません。
筋肉を減らさないために効果的なのは、筋トレとタンパク質摂取です。
筋トレとタンパク質摂取をしながら、食事のカロリーを抑えることで、筋肉をキープしたままダイエットが出来ます。
ボディメイクに最適なのは、高タンパク低カロリーの食品です。
参考記事:高タンパク低カロリーの食品109選!
参考記事:ダイエットと筋トレで美しい体を作る!キレイに痩せる方法
4.3ダイエットと体重の動き
ダイエットでの体重の変化は、典型的なものが何パターンかあります。
それを分かっていると、的確な判断が出来たり、間違ったダイエット方法にダマされにくくなります。
まず、ダイエットを始めると、すぐに1~2kg落ちることがあります。
これは、体の糖質+水分が減ることです。
体は、主に肝臓と筋肉に、400~500gぐらい糖質を溜めています。
この糖質は、1g当たり3gの水分と結びつきます。
ダイエットを始めると、体の中の糖質が減りやすいので、簡単に1~2kg落ちるのです。
そして、最初に一気に1~2kg落ちるせいで、だんだん体重が減りにくくなり、停滞期だと思ってしまいます。
しかし、効果的なダイエットをしていれば、体脂肪はしっかり減っています。
そして、糖質+水分が減った分は、ダイエットを終えるとすぐに戻ります。
ダイエット後に1~2kg増えることが多いのも、リバウンドで太ったわけではなく、初めに落ちた水分が戻るだけなのです。
糖質制限をすると、初めに体重が落ちやすく、ダイエット後すぐに体重が増えるのも、これが1つの要因です。
また、女性の場合、生理前に水分を溜めやすく、生理後は水分が抜けることによる体重の変動もあります。
これも太った訳ではありませんし、特に痩せ期ということでもありません。
参考記事:生理とダイエットの正しい関係&生理中でも痩せる方法!
ダイエットでは、水分の変動による体重の変化がよく起こります。
どのように変化するかをあらかじめ理解しておくことで、ダイエットを的確に進めやすくなります。
4.4キレイな体を作る増量方法
体重を増やす場合は、ダイエットと逆に、摂取カロリー>消費カロリーの状態を作りましょう。
この状態を作ることで、エネルギーとして使われなかった脂質が体脂肪に、タンパク質が筋肉に合成されます。
体脂肪だけをつけたい場合、どんどんカロリーを摂れば大丈夫です。
量を食べられないなら、ジュースやカフェラテなどカロリーが高い飲み物と、菓子パンがオススメです。
菓子パンは1個で300~400kcalとかなり高カロリーです。
筋肉も付けたい場合は、今までの食事から200~300kcal増やすようにしましょう。
カロリーを増やしすぎると体脂肪ばかり増えてしまうので、+200~300kcalぐらいに抑えましょう。
そして、ダイエット時と同じように、筋トレとタンパク質摂取をすることで、筋肉が増えやすくなります。
筋肉を脂肪と同じぐらいの割合か、それ以上に増やすことが出来ます。
痩せすぎで悩んでいる場合、脂肪と筋肉をつけていくことで、キレイな体を作れます。
食事をしっかり管理して、効果的な筋トレを行い、キレイな体を作りましょう!
体重とダイエットまとめ
いかがでしたでしょうか?
体重はダイエットで重視されるポイントですが、気にしすぎるとかえってダイエットに失敗したり、スタイルが悪くなることがあります。
体重はあくまでも目安として使い、体脂肪を落としてキレイな体を作ることに集中しましょう。
そして、食事の管理をしっかり行い、効果的な筋トレを行うことで、体は確実に変わっていきます。
ダイエットと体重の関係を理解し、体重を目安として上手く使って、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 体重は、長期的には体脂肪と筋肉、短期的には水分によって動く
● 体重はダイエットの目的ではなく目安
● キレイな体を作ることを目的にダイエットを行う
● 体重は中・長期の変化を見る
● 食事の管理と筋トレで、キレイな体を作ることが出来る
プレズ<Plez>のコンサルタントが体重を減らすサポート!