痩せてキレイな体を作るために、筋トレを実践している人は多いと思います。
筋トレには、男女ともに、美しい体を作る効果があります。
しかし、筋トレに体脂肪を落とす効果はほとんどありません。
筋トレは代謝を高め、体を引き締める効果があると言われます。
しかし、これは筋トレの本当の効果ではありません。
「筋トレを頑張っているのに全然痩せない」とならないように、筋トレのダイエット効果の真相と、理想のスタイルになれるダイエット・筋トレ方法を紹介します!
この記事は、科学的な知見とトレーナーや医師への指導経験も持つ、プレズ<Plez>のコンサルタントが作成しました。
(ダイエットの結果には個人差があります)
1.筋トレのダイエット効果
筋トレはいろいろなダイエット効果が謳われます。
代謝を高めて痩せやすい体になったり、脂肪分解ホルモンを分泌して脂肪燃焼効果がある、などと言われます。
しかし、実際には、筋トレに体脂肪を落とす効果はほとんどありません。
ダイエット効果を期待して筋トレを実践しているのに、全然痩せないということがないように、筋トレのダイエット効果を紹介します。
1.1代謝アップによる筋トレのダイエット効果
筋トレのダイエット効果でよく言われるのが、「筋肉をつけて、基礎代謝を上げて痩せましょう!」というものです。
筋肉をつけて基礎代謝を上げて痩せるというのは、フィットネス業界では常識のようにもなっています。
筋トレで上がる代謝
筋トレで筋肉をつけて、【具体的にどれぐらい基礎代謝が上がるか】というのを聞いたことはあるでしょうか?
おそらく、ないと思います。
具体的な代謝アップ効果は、ほとんど紹介されていないからです。
実は、筋肉を1kgつけて上がる基礎代謝は、1日にたった10~30kcal程度です。
根拠論文:The underappreciated role of muscle in health and disease.
これは、ごはん1口分ぐらいのカロリーです。
筋肉をつけて上がる基礎代謝は、かなり少ないのです。
筋トレで痩せるペース
ダイエットで最も大事なのは、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
体脂肪を1kg落とすには、摂取カロリー<消費カロリーを7,000~7,500kcalぐらい作る必要があります。
筋肉を1kgつけても、上がった基礎代謝で痩せるには、そこから何か月もかかるのです。
しかも、ダイエット中はほとんど筋肉が付きません。
筋肉をつけるには、体脂肪も付くぐらいカロリーを摂る必要があります。
カロリーをしっかり摂っても、筋肉を1kgつけるには、男性で1ヶ月・女性で2ヶ月ぐらいかかります。
このように、具体的な効果が分かれば、筋トレにほとんどダイエット効果がないことが分かります。
参考記事:基礎代謝を上げる5つの方法の真相を解明!
1.2筋トレの引き締め効果
基礎代謝アップ以外によく言われるのが、【筋トレで体を引き締める】というものです。
引き締めるというと少し曖昧な表現ですが、言葉を変えると、細くなるということです。
しかし、筋トレをしても、体は細くなりません。
筋トレをすると、むしろ太くなります。
筋トレは、筋肉を大きくする行為だからです。
たるんでいる脂肪や筋肉が、ギュッと締まるということもありません。
筋トレの部分痩せ効果
部分痩せを狙って、筋トレをすることがあるかもしれません。
しかし、筋トレをしても、特にその部位の体脂肪が落ちるわけではありません。
腹筋をしてもお腹の脂肪は落ちませんし、腕の筋トレをしても二の腕の脂肪は落ちません。
体脂肪は、全身まんべんなく使われます。
ダイエットをするには、摂取カロリー<消費カロリーにして、全身の体脂肪を落としていくことが必要です。
たるんでいる部位の引き締めを狙ったり、部分痩せを狙って筋トレをしても、実際には効果はないのです。
1.3筋トレの体脂肪率を落とす効果
体脂肪率は、体脂肪÷体重で計算されます。
体脂肪率を下げるためには体脂肪を減らすことが一番効果的ですが、もう1つ効果的なのが、筋肉をつけることです。
筋肉をつければ体重が増えるので、体脂肪率は下がります。
参考記事:体脂肪率を落とす方法!1ヶ月で5%減らす本物のダイエット
体脂肪率は気にしない
筋肉をつけると、体脂肪率を落とす効果があります。
しかし、ダイエットをするとき、体脂肪率は特に気にしなくて大丈夫です。
それは、体脂肪率は分からないからです。
体脂肪率を測る場合、まず間違いなく、体脂肪計を使うと思います。
しかし、体脂肪計は精度が低く、正確な体脂肪率を測れないのです。
筋肉で体重が増えると、体脂肪率が増えて表示されてしまうこともあります。
参考記事:体脂肪計・体組成計は使うな!痩せる体脂肪率の使い方
体脂肪率とダイエット
体脂肪率は、【どれだけ体脂肪があるか】という目安にすぎません。
ダイエットをする目的ではありません。
ダイエットの目的は、【体脂肪率】を落とすことではなく、【体脂肪】を落とすことです。
目安である体脂肪率が目安にならないなら、特に気にしなくて大丈夫です。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、体脂肪計は体重計として使います。
2.筋トレの脂肪燃焼効果
2.1筋トレのエネルギー源とダイエット
筋トレは、体を動かすので、カロリーを消費します。
カロリーを消費すれば、体脂肪を落とすことができます。
しかし、筋トレのカロリー消費では、ほとんど見た目を変えることはできません。
筋トレのエネルギー源
重いウエイトで筋トレを行うと、体は脂肪をほとんど使わず、糖質をエネルギー源にします。
ダイエットをする上で、このことは特に問題ではありません。
筋トレで体脂肪が落ちなくても、結局はカロリー通りに体脂肪が落ちるからです。
筋トレで糖質を多く使えば、体の中の糖質量が減ります。
そうすれば、その後の運動や日常生活で糖質を使う量が減り、体脂肪を使う量が増えるという調整が自動でされるからです。
ダイエットとカロリーの関係
体の中の糖質は、400~500gと標準的な蓄積量が決まっています。
そして、一時的に減っても、すぐに標準的な量に戻ります。
そのため、ダイエットの開始時と終了後で、体の中の糖質量は特に変わらないのです。
ダイエット中に糖質が減っていても、ダイエットを終えて食事を戻すと、糖質量はすぐに戻ります。
そうすると、ダイエット期間トータルの摂取カロリーと消費カロリーの差は、ほとんど体脂肪から使うことになるのです。
2.2筋トレの消費カロリーとダイエット効果
運動の消費カロリーは、運動量に比例して高くなります。
筋トレは激しい運動なので、消費カロリーも高いように思ってしまいがちです。
確かに、筋トレそのものはそこそこ激しい運動なのですが、カロリー消費はかなり低い運動です。
それは、休憩が多いからです。
筋トレの時間と消費カロリー
筋トレを効果的に実践するためには、セット間に1~2分の休憩が必要です。
30秒トレーニング→1~2分休憩→30秒トレーニング→1~2分休憩
といった具合です。
1時間筋トレを行っても、実際に運動をしている時間は10~20分程度です。
そのため、1時間筋トレをして消費するカロリーは、50~150kcal程度なのです。
ダイエット効果にすると、体脂肪7g~20g程度です。
筋トレは、労力や時間の割にダイエット効果が低い運動なのです。
効率的なダイエット
効率的に摂取カロリー<消費カロリーの状態を作るには、食事のカロリーを抑えることです。
食事であれば、例えば鶏肉100gの皮を外すだけで、筋トレ1時間分ぐらいのカロリーをカットできます。
2.3筋トレの脂肪分解ホルモンによるダイエット効果
筋トレをすると、成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンには脂肪を分解する効果があります。
そのため、筋トレ後に有酸素運動をするのがダイエットに効果的と言われます。
成長ホルモンが分泌されるタイミングに合わせて有酸素運動をすると、脂肪が燃焼されやすいからです。
脂肪燃焼率とダイエット効果
脂肪の分解・燃焼が大きいと、ダイエットに効果的と思ってしまいがちです。
しかし、一時点でどれだけ体脂肪を使うかというのは、重要ではありません。
筋トレのエネルギー源が糖質でも体脂肪でも関係ないように、有酸素運動のエネルギー源もダイエット効果と関係ありません。
結局は、カロリー次第で体脂肪が変わるからです。
有酸素運動は、タイミングや脂肪燃焼率ではなく、どれだけカロリーを消費したかが大事です。
そのため、筋トレ後にやっても、特に有酸素運動の効果は高まらないのです。
参考記事:脂肪燃焼の7つの誤解を解消&効果的なダイエット方法!
3.筋トレとダイエット後のリバウンド
筋トレをせずに食事制限だけで痩せると、代謝が下がって太りやすい体になり、リバウンドしてしまうと言われます。
確かに、筋トレをしながら痩せると、代謝が落ちにくくなります。
しかし、ダイエット後にリバウンドする原因は、筋肉が落ちることでも、筋トレをしないことでもありません。
リバウンドのだいたいの原因は、水分の影響か、摂取カロリーを増やしすぎることです。
3.1水分によるリバウンド
体の中に、糖質は400~500gぐらいあります。
体の中の糖質は、1gにつき約3gの水分と結びつきます。
糖質は、体の中で、1.5~2kgになります。
ダイエットをすると、この体の糖質と水分が一時的に減ることがよくあります。
そして、ダイエットを終えて食事を元に戻すと、糖質と水分はすぐに元の量に戻ります。
そうすると、体重も1~2kg増えます。
水分と体脂肪のリバウンド
糖質と水分が元に戻ると体重はリバウンドしますが、体脂肪がリバウンドしたわけではありません。
一時的に減っていた体重が、元に戻っただけです。
見た目に太ってしまうものではありません。
糖質と水分を蓄積しているのは、主に肝臓と筋肉だからです。
体脂肪の量は変わりません。
体重が戻ってショックを受ける方もいますが、これは普通の状態に戻るだけです。
体重とダイエット
ダイエットをしてすぐに1~2kg体重が減ることもありますが、これも水分や糖質の影響です。
ダイエットは、体脂肪を落とすことが目的です。
体脂肪に関係のない体重の変動は、特に気にしなくても大丈夫です。
3.2摂取カロリーを増やすリバウンド
ダイエット終了後に、ダイエット前の食事・生活スタイルに戻すと、遅かれ早かれ元の体に戻ってしまいます。
体脂肪が落ちて、体が軽く・小さくなることにより、自然と消費カロリーが落ちているからです。
筋トレで筋肉をキープしても、体脂肪が落ちれば、消費カロリーは減ります。
そして、食事を戻して太っていくと、体が重く・大きくなっていき、自然と消費カロリーが増えます。
体脂肪は、摂取カロリー=消費カロリーになるところまで増えていきます。
簡単に言うと、ダイエット前の食事に戻すと、いずれはダイエット前の体型に戻るということです。
特に、ダイエット中にストレスが大きく、ダイエット後にドカ食いをしてしまうと、一気にリバウンドしてしまいます。
筋トレとリバウンド
体脂肪が落ちて消費カロリーが下がるのと同じように、筋肉が落ちることによっても消費カロリーは下がります。
筋肉が1kg落ちて下がる基礎代謝は1日に10kcal程度です。
筋肉が減って体が軽くなり、体を動かす時の消費カロリーが下がることを入れても、20~30kcal/日ぐらいです。
確かに、筋肉をキープする方が消費カロリーを保てるので、筋肉をキープする方がリバウンドしにくくなります。
しかし、筋肉をキープするかどうかで、リバウンドをする・しないが決まるわけではありません。
消費カロリーの減少は、筋肉よりも体脂肪が落ちた影響が大きいからです。
筋トレをしないでダイエットをしても、3:1ぐらいと体脂肪の方が多く落ちます。
体脂肪の方が筋肉よりも多く落ちるので、体が軽く・小さくなって消費カロリーが落ちるのは、体脂肪の影響が大きいのです。
3.3リバウンドをしないダイエット方法
リバウンドを防ぐためには、ダイエットで落ちる体重1kgにつき、以前の食事から15~20kcalぐらい減らすようにしましょう。
ダイエット中の食事を一生続けるわけではありません。
ダイエット中よりも、はるかにカロリーを摂ることができます。
1日に2,000kcalぐらい食べていたが、1,400kcalにして5kgダイエットをした場合、リバウンドを防ぐためには、1,900kcalの食事を続ければ良いのです。
少し気を付けるだけで、リバウンドは防ぐことができます。
参考記事:リバウンドの3つの原因を解明&リバウンドしないダイエット
4.筋トレのボディメイク効果
筋トレには、あまり体脂肪を落とす効果がありません。
そのため、ダイエット目的では筋トレを実践しなくても大丈夫です。
しかし、筋トレには、体脂肪を落とす効果ではなく、筋肉によってスタイルを作る効果があります。
筋トレをすれば、単に細いよりも美しい体を作ることができます。
4.1筋肉によるボディメイク
男女ともに、適度に筋肉をつけることによって、メリハリのあるキレイなスタイルを作ることができます。
男性が筋肉をつけることでカッコイイ体を作れる、というのは分かりやすいと思います。
好みもありますが、女性も適度に筋肉をつけることで、キレイな体を作ることができます。
こちらの画像を見ても、脚にけっこう筋肉がついて、肩にも少し筋肉がついているのが分かると思います。
source:http://ellegirl.jp/article/2012-victorias-secret-fashion-show-12_1109/miranda-kerr2/
脂肪を落とすだけでは、単に細いだけでメリハリのない体になってしまいます。
また、体脂肪が少なくても、筋肉も少ないと、たるみが残ってしまうこともあります。
筋肉をつけるとサイズは太くなりますが、筋肉が張り出すことでハリが出て、脂肪は薄く見えます。
4.2筋トレと体重
筋肉をつけると、その分、体重は増えます。
女性にとって、体重が増えるのはマイナスというイメージがあるかもしれません。
しかし、体重はダイエットの目的ではなく、あくまでも目安にすぎません。
体重は、体脂肪以外によっても変動します。
適度に筋肉をつけていって体重が増える場合、体重が増えることで、むしろ美しいスタイルになります。
こちらの画像でも、体重は体脂肪量と関係なく動く場合がある、というのが分かると思います。
source:https://jp.pinterest.com/pin/91127592433680808/
参考記事:ダイエットに成功する体重の使い方、完全マニュアル!
4.3筋トレのボディメイク効果
筋トレの効果は、筋肉をつけることです。
筋肉は、タンパク質が筋肉に合成されることで成長します。
筋トレをすることで、タンパク質が筋肉に合成される量が増えます。
筋トレと超回復
よく、「筋トレで筋肉が破壊され、より強く再生する超回復によって筋肉が成長する」と言われます。
超回復は常識のようにもなっていますが、筋肉が成長する本質ではありません。
筋肉の超回復というのは、誤訳がもとで広まったものと言われています。
筋肉は、破壊と再生ではなく、タンパク質が筋肉に合成されることによって成長します。
筋トレをしても、筋肉は破壊されません。
やり方によっては、ミクロの単位で、筋肉の繊維がほんの少し乱れるという程度です。
そして、この筋繊維の乱れを起こさなくても、筋肉は成長します。
筋肉は、破壊と再生ではなく、タンパク質が筋肉に合成されることで大きくなります。
筋トレはタンパク質の合成を高めるので、筋肉を成長させるのです。
筋肉とダイエットの関係
ダイエット中は、何もしないと筋肉が減ってしまいます。
そこで、ダイエット中に筋トレとタンパク質摂取をすることで、筋肉を減らさずに痩せることができます。
カロリーをしっかり摂っている場合、実は、筋トレをしなくても筋肉はつきます。
その時に筋トレも行うと、筋肉が増える量をさらに多くすることができます。
● 摂取カロリー<消費カロリー
筋トレで、筋肉が減らないようにできる
● 摂取カロリー>消費カロリー
筋トレで、筋肉が増える量をさらに多くできる
5.ダイエットと筋トレのアプローチ
ダイエットをするだけでなく、筋肉をつけることによって、メリハリのあるキレイなスタイルを作ることができます。
ダイエットをする時にも、筋トレをしながらダイエットをすることで、筋肉をキープしたまま痩せることができます。
筋肉をキープしたまま痩せれば、筋肉のラインが浮かんできて、体脂肪減+筋肉増になったように体が変化します。
キレイなスタイルを作るための、ダイエット・筋トレのやり方を紹介します。
5.1ボディメイクで実践すること
ボディメイクを行う要素は、体脂肪と筋肉の量です。
体脂肪量と筋肉量、そして部位ごとのバランスを考えて、スタイルを作っていきます。
体脂肪を減らすのに必要なことは、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。
その時に、筋トレとタンパク質摂取を行うことで、筋肉を落とさずに痩せることができます。
筋肉を増やすには、摂取カロリーを消費カロリーよりも少し大きくして、体脂肪と筋肉を両方つけるようにします。
カロリーをしっかり摂りながら筋トレとタンパク質摂取を行うことで、効率的に筋肉を増やすことができます。
「筋トレをして、体脂肪を減らしながら筋肉をつけましょう!」と言われることもありますが、体脂肪減と筋肉増の両立というのは基本的にできません。
筋肉を増やす時には、カロリーをしっかり摂り、筋肉と体脂肪を一緒につけるのが効率的です。
筋肉をキープしながら体脂肪を減らす減量期と、筋肉と体脂肪を一緒に増やす増量期を組み合わせることで、体脂肪減と筋肉増を達成できます。
5.2ダイエットの方法
ダイエットは、摂取カロリー<消費カロリーにすることが最重要です。
摂取カロリーを減らすには食事のカロリーを減らすこと、消費カロリーを増やすには体を動かすことです。
体脂肪は体に溜めているカロリーのカタマリなので、摂取カロリー<消費カロリーにすると、不足分を体脂肪から使って痩せていきます。
それ以外の方法は、基本間違っていると思っていただくと、ムダな努力をしたり、ムダなお金を使ってしまうことがなくなります。
プレズ<Plez>のダイエット方法では、カロリーを最も重視しています。
ダイエットに運動は不要
運動はダイエット効果がありますが、労力や時間が必要な割に効果が低いものです。
体脂肪を1kg落とすためには、体重が50kgの人の場合、ランニングで約150km、ウォーキングだと約300kmが必要です。
これだと、努力をしてもなかなか体が変わらず、モチベーションも下がってしまいます。
そのため、運動を行わない方が、効率的にダイエットを進められます。
参考記事:運動のダイエット効果の真相&楽しく痩せる運動方法!
運動をしなくても痩せる
運動はダイエット効果がありますが、運動をしないと痩せないわけではありません。
有酸素運動をしなくても、体脂肪は燃焼されます。
それは、普段の生活で、体脂肪をエネルギーとして使い、燃焼しているからです。
体温を作る、心肺を動かす、立つ、歩くなど、あらゆる場面で体脂肪を使っています。
そのため、特に運動をしなくても、摂取カロリーを抑えれば、体脂肪は自然と減って痩せていきます。
食事を変えるダイエット
効率的にダイエットをする方法は、食事を変えることです。
食事を減らすのではなく、食事を変えてカロリーを抑えることが、ラクにダイエットをするコツです。
シーザーサラダ(200kcal)→和風ドレッシングのサラダ(50kcal)
という風に、少し食べる物を変えるだけで、一気にカロリーをカットできます。
食べる量を減らす必要はないので、空腹をガマンすることもなく、食事を楽しみながらダイエットができます。
高タンパク低カロリー
食事のもう1つのポイントは、タンパク質をしっかり摂ることです。
タンパク質にダイエット効果はありません。
むしろ、カロリーがあるので、ダイエットにはマイナスです。
しかし、タンパク質をしっかり摂ることで、筋肉をキープできます。
筋肉をキープしながらダイエットをするには、タンパク質が多くてカロリーが低い、高タンパク低カロリーの食事が向います。
5.3筋トレの方法
筋トレは、しっかり重いウエイトを上げるようにしましょう。
女性の中には、「ムキムキになるのがイヤだから」という理由で、軽いウエイトでトレーニングをする方もいます。
また、それをススメるトレーナーもいたります。
確かに軽いウエイトでトレーニングをすればムキムキにはなりませんが、その代わり、トレーニング効果もほとんどなくなってしまいます。
筋肉が付くペース
筋肉が付くペースはかなりゆっくりで、女性は男性の半分ぐらいのペースでしか筋肉が付きません。
1ヶ月でつく筋肉は、しっかりカロリーをとっても、男性で1kg、女性で0.5kgぐらいです。
1日にすると、男性で30g、女性で15g程度です。
「トレーニングをして、翌朝起きたらムキムキになっていた」なんてことは絶対に起こりません。
筋肉が十分だと思えば、そこでやめれば大丈夫です。
しかも、ダイエット中であれば、筋肉はほとんど増えません。
軽いウエイトだと、多くの場合、筋肉をキープする効果が低いか無くなってしまいます。
効果的に筋トレをするには、しっかり重いウエイトを上げるようにしましょう。
筋トレの種目
筋トレは、部位ごとのバランスを考えてトレーニング種目を選びます。
必ずしも、全身のトレーニングを行う必要はありません。
「脚に筋肉が欲しい」「二の腕に筋肉をつけてハリを出したい」という風に、部位ごとに選べば大丈夫です。
次の【6.ダイエットと筋トレの実践ステップ】で、オススメの筋トレ種目を紹介します。
6.ダイエットと筋トレの実践ステップ
ここまでで、筋トレのダイエット効果、正しいボディメイクのアプローチが分かったと思います。
それでは、具体的に、ダイエット・筋トレを実践する方法を紹介していきます。
科学的根拠と、実際にクライアントさんにダイエット・ボディメイクを指導してきた経験を基にした方法です。
特に、難しいことは必要ありません。
本質を押さえれば、確実に体を変えることができます。
6.1ダイエットの食事法
食事のポイントは2つです。
● 摂取カロリーを抑える
● タンパク質をしっかり摂る
摂取カロリーの目安
ダイエットをするポイントは、【食事を変えて摂取カロリーを抑える】ことです。
摂取カロリーを抑える目安を把握するには、2つの方法があります。
● 消費カロリーを見積もって、そこから必要な分カロリーを減らし、摂取カロリーの目安にする
例:△500kcalが必要な場合、消費カロリーの推定計算が2,000kcalなら、1,500kcalを目標にする
● 今までの食事から、必要な分だけカロリーを減らす
例:△500kcalが必要な場合、今までの食事から500kcal分減るように、食事を変える
体脂肪を1kg減らすには、7,000~7,500kcalのカロリーバランスが必要です。
1ヶ月で落とす体脂肪1kgにつき、1日に取るカロリーを△250kcalにするのが目安です。
1つ目の方が、摂取カロリーがブレにくいため、プレズ<Plez>のダイエット指導ではこちらの方法を使っています。
しかし、体型や生活スタイルから消費カロリーを推定計算する必要があります。
また、消費カロリーの計算は推定なので、ダイエットの進み具合を見て、調整が必要になります。
経験も必要になってくるので、独力で実践する場合は2つ目の方法がオススメです。
【普段の食事から何のカロリーを減らすか】を考えるので、消費カロリーの計算や食べたもののカロリー計算は必要ありません。
食事を変えるアイデア
ダイエットをするには、食べる物を変えてカロリーを抑えることが効果的です。
食事を変える方法は、アイデアの数だけあります。
例えば、飲み物の種類を変えるだけでもカロリーをカットできます。
カフェラテをブラックコーヒーや、砂糖+フレッシュを1コ入れるコーヒーに変えるだけで、1杯当たり100kcalぐらいカットできます。
ジュースを水・お茶・ゼロカロリーサイダーに変えるという方法でもダイエットができます。
他にも、【5.ダイエットと筋トレのアプローチ】で紹介した、シーザーサラダ→和風ドレッシングのサラダのように、ノンオイルのドレッシングに変えるだけでも、カロリーを75%ぐらいカットできます。
外食でも、クリームパスタ→トマトパスタのように、少し注文を変えるだけで、普通に食事をしながら200~300kcalカットできます。
食事を楽しむダイエット
ダイエットは、トータルのカロリーを抑えることが大事です。
そのため、食べてはいけないものや、食べ続けないといけないものはありません。
生活スタイルや好みに合わせて、自由に食事を選びながらダイエットができます。
カロリーが低いものを注文したり、他の食事で調整をすることで、外食や飲み会も大丈夫です。
人付き合いを犠牲にする必要もありません。
カロリーが大事ということが分かれば、食事を楽しみながらダイエットを続けることができます。
6.2タンパク質を摂る食事法
タンパク質の目安
タンパク質は、筋肉を作る材料です。
増量で筋肉を増やすにも、筋肉をキープしながらダイエットをするにも、タンパク質をしっかり摂ることが大事です。
タンパク質は、筋肉量によって必要な量が変わります。
こちらが、ダイエット中に摂る、1日のタンパク質の目安です。
体重1kgにつき、この表のタンパク質を取るようにしましょう。
現在のスタイル | 筋肉を キープする | 筋肉が 少し減る |
---|---|---|
体脂肪:少ない | 2.0g | 1.0g |
体脂肪:普通 | 1.75g | 0.9g |
体脂肪:多い | 1.5g | 0.8g |
例:体重60kg、体脂肪量が多い人が筋肉をキープする場合
60(kg)×1.5g=90g
増量中に筋肉を増やす場合も、表の左側のタンパク質量が目安になります。
高タンパク低カロリーの食事
高タンパク低カロリーの食事をするコツは、脂質の少ない肉・魚をメインディッシュにすることです。
牛や豚のヒレ・モモ・レバー、皮なしの鶏肉、ほとんどの魚は高タンパク低カロリーです。
肉・魚100gで、約20gのタンパク質を取ることができます。
1食に150~200gぐらい肉や魚を食べることで、タンパク質をしっかり摂ることができます。
普段ロースやバラといった高カロリーの部位を食べている場合、ヒレやモモに変えれば、同じ量を食べながらカロリーを減らし、タンパク質を増やすことができます。
参考記事:高タンパク低カロリーの食品109選!
プロテインを活用する
食事以外にも、プロテインを使えば、カロリーを抑えながら手軽にタンパク質を摂ることができます。
プロテインは筋肉増強剤のようなものではなく、牛乳や大豆から作った、単なる高タンパク低カロリーの加工食品です。
カロリーを抑えながらタンパク質を摂るには、タンパク質の含有率が高い物が効果的です。
こちらが、オススメのプロテインです。
プレズ<Plez>では、公正な立場から正しい情報を発信し、純粋にオススメのものを紹介できるよう、アフィリエイトを行っておりません。
購入いただいても、プレズ<Plez>に一切の利益が入らないようにしています。
6.3筋トレの実践方法
筋トレのやり方
筋トレには、いくつかやり方があります。
ジムだと、器具がそろっていて、筋トレをやりやすい環境が整っています。
近所に公営のジムがあれば、1回数百円でリーズナブルに利用できると思います。
ジムに通うのが面倒という場合は、家でも筋トレを実践できます。
自重だけだと実践しにくい種目もあるので、ウエイトを使ってトレーニングを行うのがオススメです。
お米やペットボトルを詰めたリュックなどをウエイトにすることもできますが、オススメは、重さを変えられるダンベルです。
ダンベル1セットで、全身のトレーニングができます。
ジムの会費1ヶ月分ぐらいでずっとトレーニングができ、空き時間で手軽に筋トレを実践できます。
筋トレのペース
筋トレのペースは、基本的に週2回がオススメです。
効果的に筋トレをするには、筋肉をしっかり使い切ることが大事です。
筋肉に疲労が残っていると、筋肉を使い切ることができません。
同じ部位を毎日トレーニングしてしまうと、筋肉の疲労が残ったままのトレーニングになり、効果が低くなりなってしまいます。
にもかかわらず、さらに疲労がたまってしまいます。
筋トレを効果的に行うためには、しっかり休息を取り、しっかり筋肉を使い切るようにしましょう。
参考記事:筋トレを毎日すると逆効果!?確実に筋肉が成長する方法!
筋トレと筋肉痛
筋肉痛が疲労と勘違いされることもありますが、両者は別物です。
多少筋肉痛が残っていても、しっかり休息が摂れていれば、疲労は回復します。
筋肉痛が残っていても、前回より重量を上げられることもあります。
また、トレーニングを続けていくと、筋肉痛はほとんど起こらなくなってきます。
しかし、しっかりトレーニングをしていれば、筋肉は疲労しています。
筋肉痛が起きないからといって毎日トレーニングをしたりすると、逆効果になってしまいます。
また、筋肉痛とトレーニング効果も別物です。
筋肉をしっかり使えていれば、筋肉痛が起こらなくても筋肉は成長します。
筋肉痛よりも、トレーニングでしっかり筋肉を使い、しっかり休息をとることが大事です。
筋トレの重量
効果的に筋トレを行うには、筋肉を使い切ることが大事です。
そのために、筋トレは重いウエイトで行いましょう。
10回で限界が来るぐらいの重量がオススメです。
軽いウエイトでもしっかり筋肉を使えれば効果はありますが、筋肉を使い切ることが難しくなります。
何十回も上げられるようなウエイトだと、最後の数回は地獄です。
そのため、なかなか限界までウエイトを上げられません。
高重量の方がツライように見えますが、実際は、むしろラクに筋肉を使い切ることができます。
筋トレのセット数
セット数は、1種目につき4セットが効果的です。
1セットだけだと筋肉を使い切れておらず、セット数が増えすぎると、効果が上がらないのに疲労ばかり溜まってしまいます。
その兼ね合いで、初心者は4セットが効果的です。
1セット→1~2分休憩→2セット→休憩→・・・
という風にセットを重ねていきます。
6.4筋トレ種目
筋トレは、多くの筋肉を同時に鍛えられる種目が効率的です。
ダンベルで実践できる、オススメの5種目を紹介します。
全ての種目を行う必要はありません。
鍛えたい部位に合わせて、種目を選びましょう。
スクワット
脚・お尻・腰(脊柱起立筋)のトレーニングです。
ヒザを曲げて腰を落としていき、下半身の力で立ち上がります。
● 加重する場合、ダンベル(1つ)を胸の前で持つと安定します。
ダンベル(2つ)を両手に持って行うこともできます。
● 腰を浅く落とすと、筋肉の一部しか使えず、トレーニング効果も下がってしまいます。
効果的にバランス良く脚の筋肉を付けるには、太ももが地面と水平になるより、もう少し深くするのが目安です。
● 膝の負担を減らすために、腰を落とすときにお尻を後ろに引いて、ヒザがあまり前に出ないようにします。
● 背骨の負担を軽くするために、背中のアーチを保ち、背中が丸まらないようにします。
胸を張って立っている時の上半身の姿勢を維持したまま、スクワットを行うイメージです。
(次のデッドリフト参照)
● 背骨の負担を軽くするために、腹圧をかけます。
※腹圧とは、お腹周りの筋肉にかかる圧力のことです。
お尻を締めて腹筋に力を入れたまま、腹式呼吸で息を吸います。
こうすると、お腹・背中周りの筋肉に圧力がかかり、上半身が筋肉によって安定して、背骨の負担が減ります。
腰を落とす時に息を吸い、上げるときは息を止めて体を安定させ、上げきってから息を吐きます。
参考記事:スクワットをダイエットに取り入れ、美しい体を作る方法!
デッドリフト
脚・お尻・腰(脊柱起立筋)・背中のトレーニングです。
床に置いたウエイトをかがんで持ち、全身の力で引き上げます。
● スクワットと似た筋肉を使うので、どちらか1種目で大丈夫です。
脚をメインで鍛えたい場合はスクワット、腰・背中をメインで鍛えたい場合はデッドリフトがオススメです。
● 力のロスを減らすために、ウエイトが一直線に上下するようにします。
ウエイトが脚をこするぐらいの位置で上げ下ろしします。
● デッドリフトでは、背骨に負担がかかります。
背中のアーチを保ち、背中が丸まらないようにします。
● スクワットと同じように、腹圧をかけます。
● デッドリフトはフォームが難しい種目ですが、マスターできれば、多くの筋肉を一気に鍛えられるようになります。
ベントオーバーローイング
背中・上腕二頭筋(力こぶ)のトレーニングです。
ひざを軽く曲げ、上半身を倒したまま、背中と腕の力でウエイトを引きます。
● 背骨に少し負担がかかりますので、背中のアーチを保つようにします。
● 【上にあげる】ようにすると、腕や肩ばかり使ってしまいます。
【後ろに引く】ようにすると、背中の筋肉を使いやすくなります。
ベンチプレス
胸・肩・上腕三頭筋(二の腕)のトレーニングです。
仰向けになり、胸の前に持ってきたダンベルを胸・肩・腕の力で上げます。
● 専用のベンチがあると可動域を広く取ることができますが、床やベッドでもトレーニングができます。
● 肩甲骨を寄せて、肩が前に出ないようにします。
これによって、肩の負担を減らすとともに、胸の筋肉をメインで使うようになります。
● ウエイトの真下にヒジが来るようにします。
ウエイトとヒジの位置がずれると、胸をあまり使わなくなり、ヒジの負担も増えてしまいます。
● 腕立て伏せで代用することもできます。
アップライトローイング
肩のトレーニングです。
立ってウエイトを持ち、肩の力で引き上げます。
腕ではなく、肩の力で上げることが大事です。
● 肩の力でウエイトを上げていき、腕は自然と曲げるようにします。
● 腕の力を抜いて、ウエイトが指にぶら下がっている感じにすると、肩の力をメインで使えます。
● 手の位置は、常に肩幅をキープします。
● ウエイトが体に引っかかる場合、上半身を少し前に倒すと、ウエイトを上げやすくなります。
参考記事:カッコイイ肩の筋肉を作る、三角筋の筋トレ11種目!
筋トレとダイエットまとめ
筋トレとダイエットの関係、効果的なダイエット・筋トレの方法はいかがでしたでしょうか?
筋トレがダイエットにほとんど効果がないというのは、少しショックだったかもしれません。
しかし、それが分かると、ムダな努力をしてしまわず、本当に効果的なダイエットを実践できるようになります。
筋トレにダイエット効果はほとんどありませんが、筋肉をつけて美しい体を作る効果があります。
食事のカロリーコントロール・筋トレ・タンパク質摂取の3つを上手く行うことで、美しい体を作れます。
効果的なダイエット・筋トレを実践して、理想のスタイルと健康な体を手に入れましょう!
この記事のポイントまとめ
● 効果的にダイエットをするには、食事を変えてカロリーを抑える
● 筋トレは、体脂肪を落とす目的では不要
● 筋トレは、筋肉をつける効果がある
● 筋肉をつけるには、カロリー・筋トレ・タンパク質が大事
● カロリーを調整し、増減量を行うことで、筋肉増と体脂肪減を達成できる